
海外移住をするなら、どの国が暮らしやすい?
日本にずっと住み続けたいですか?
それとも、たった一度の人生、世界の他の国でも生きてみることに挑戦してみたいですか?
近年、リモートワークの普及により、働く場所よりも「暮らす場所」で生き方を選ぶ人が増えています。
2025年の最新ランキングでは、生活の質・治安・医療・物価・ビザ制度などの実用的条件に加え、「自然との調和」「人とのつながり」「心の豊かさ」といった「心地よさ」が注目されました。
本記事では、世界で人気の海外移住先ランキング2025を紹介し、そのなかでも日本人にも暮らしやすくおすすめできる国々をピックアップしました。
豊かな自然や穏やかな暮らしで知られる、現在のれとログの拠点、中米の小さな楽園も登場します。
移住を考えている方のご参考になればと思います。
世界で人気の海外移住先ランキング2025【最新データ】
海外移住を検討する際に気になるのが、「世界では今、どんな国が人気なのか?」という点。
近年はリモートワークやノマドワークが普及したことで、「働ける場所」よりも「暮らしたい場所」で生きるという選択をする人が世界中で増えています。
2025年も、生活の質(Quality of Life)・治安・ビザ制度・医療・物価といった要素を総合的に評価した「世界の人気移住先ランキング」が複数の国際調査機関から発表されています。
物価の安さよりも、人の温かさや自然との共生、幸福度の高さといった価値観が注目されるようになってきているのが特徴です。
本記事では、最新データをもとに「世界で人気の移住先2025」を紹介。
そのなかから、日本人にも暮らしやすくおすすめできる国々をピックアップして解説します。本ランキングは、生活費・治安・ビザ制度・日本人コミュニティの有無などの要素を総合的に比較しています。
理想の移住先を探している方は、ぜひ世界のトレンドを参考にしてみてください。では、さっそく見ていきましょう!
第1位〜第5位|特徴と暮らしやすさを徹底比較
第1位:カナダ
多文化共生が進み、移民政策が安定している国。教育・医療制度の質が高く、家族での移住にも大人気です。
リモートワーク環境も整い、仕事と生活のバランスを取りやすい国として評価されています。
第2位:オーストラリア
季節は北半球と真逆ですが、温暖な気候とフレンドリーな人々、ビザの柔軟さで常に上位をキープ。
「自然と都市のバランスが良い」「移民国家」として世界中から移住希望者が集まります。

移民国家なので、周りが移民だらけで移民へのサポートも◎です。
ただ、物価と不動産価格、教育費が異常に高いので、長期滞在を考慮する場合は要注意です。
第3位:ポルトガル
ヨーロッパの中でも生活コストが比較的低く、温暖で治安が良い国。また、風景の美しさも有名です。デジタルノマドやリタイア後の移住先として注目度が高まっています。

人がフレンドリー、そしてご飯やワインがおいしいことも人気の理由です。
第4位:タイ
生活費の安さ・気候・医療水準の高さが魅力。
アジア圏で移住者数が増えており、リモートワーカーにも人気。
都市を離れれば穏やかなスローライフも実現できます。
第5位:コスタリカ
中米の小国ながら、「幸福度の高さ」で常に世界上位にランクイン。
軍を持たず、教育と医療に力を入れる社会システムが整っています。
豊かな自然と穏やかな国民性が魅力で、「心の豊かさを重視する人々」から高い支持を集めています。
参考:
World Happiness Report 2025
InterNations Expat Insider 2024
Forbes: Best Countries for Expats 2025
internationalliving.com Best Places to Retire in 2025
注目国|「幸福度」や「心地よさ」で選ばれる国々
世界的な移住トレンドにおいて、単に「収入が上がる」「物価が安い」といった条件に加えて、「心の豊かさ」「暮らしの満足感」「自然・人とのつながり」といった要素が移住先選びで重要視されるポイントになってきています。

仕事や収入を求めて移住するのではなく、「行く国が、『魅力的で住みたいから行く』」と移住を決める時代が来たんですね…!
実際、最新の World Happiness Report 2025では、北欧諸国が上位を占める中、Costa Rica が6位に入るなど、「幸福度の高い国」が世界的に注目を集めています。
このセクションでは、そんな「心地よさ重視」の視点で選ばれる注目国をいくつか取り上げ、その暮らしの特徴を探ります。
スウェーデン(北欧)
社会福祉制度の充実度では世界屈指。医療・教育がほぼ無料で、ジェンダー平等や育児支援も進んでいます。
冬は長いものの、都市設計や自然との共生が美しく、「安心して暮らせる国」として移住希望者に根強い人気があります。
フィンランド(北欧)
フィンランドは、「世界で最も幸福な国」として長くランキング上位に位置し続けています。社会保障制度の充実、自然環境の豊かさ、ワークライフバランスの高さが特徴です。
ニュージーランド(オセアニア)
「自然の広がり」、「リラックスした文化」、「ワークライフバランス」という観点で注目されています。これらの項目は、移住を検討する人たちが「暮らしの質」を見直す際の基準の一つとなっています。
日本人が移住先でみるポイント
海外移住を考えるうえで、日本人が重視すべきポイントは「生活のしやすさ」と「文化的な相性」です。
ランキング上位の国であっても、実際に暮らしてみると「思っていた生活と違った!」ということもありえます。
ここでは、日本人にとって「本当に暮らしやすい国」かどうかをチェックするポイントを整理します。
コミュニティの有無と受け入れ文化
現地に日本人やアジア人コミュニティがあるかどうかは、生活の安定に直結します。
例えば、オーストラリアやカナダは移民国家としての受け入れ体制が整っている、かつアジア人の割合が多いので、アジアを含めた異文化への理解度が高いです。
コミュニティは孤独感をやわらげ、現地情報を得る場として機能します。普段はコミュニティは不要だと思っていても、生きていれば誰かの助けが必要なことは起きます。そんな時にコミュニティがあるのと無いのとでは大きな差が出ます。
例:
カナダのバンクーバーやオーストラリアのシドニーなどは、日本人コミュニティがあります。
シドニーではかなり多くの日本人がいるので、Facebookなどでの交流も活発。日本語学校や、日本食レストランも多あり、「日本の存在」を身近に感じられます。ホームシックになった際も日本のお店(KinokuniyaやRegent Place)もあり、日本の商品が購入可能。こうした場所に行けば、一時的に日本に帰れたかのように思えます。
シドニーでは日本食の販売も充実しているので、日本食が恋しくなってもほぼ必要とするすべてのものが入手可能です。自分の生活に「日本へのアクセス」を残しておきたい方には、こうしたコミュニティのある場所がおすすめです。
また、ポルトガルのリスボンや、コスタリカのサンホセには日本人学校があります。
日本人学校があれば、海外にいながら日本の生活も保てます。子供も現地の環境だけでなく日本の文化に触れる環境を得られ、日本語や文化を次の世代に引き継げます。
こうした情報も今はインターネットのおかげで容易に知ることができます。前もって色々なコミュニティをのぞいてみましょう。
言語・コミュニケーションのしやすさ
英語圏(アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドなど)は、やはり生活しやすいです。非英語圏を選ぶ場合でも、英語が通じやすい国(ポルトガル・コスタリカなど)の方がおすすめです。
基本的に、移住国ランキングなどで上位に来る国は「外国人の居住を歓迎」している国。現地語を少しずつ学ぶ気持ちがあれば、現地の人々との関係も深まり、暮らしは少しずつ充実します。
例:
オーストラリアは移民の国なので、みんながそれぞれの英語の発音を持っています。多くの人が第二言語で話しているので、多少英語の表現が曖昧でも、後は態度と人間力でコミュニケーションをカバーすることに大半の人が慣れています。現地の人も、「わからない」という顔をすれば、ゆっくりと話してくれることが多いです。
一方のアメリカは、同じ移民国家ですが、みんな早口で話し続ける傾向にあります。また、昨今は明らかに外国から来た人間に対し優しくはない態度で返されることが多いので、最初からそれを覚悟してコミュニケーションにのぞむと後で横柄な態度を取られた時に「こんなものか」と思えます。もともとアメリカの人はフレンドリーなので、一度打ち解けるととても仲良くなりやすいです。
北欧地域や中央、東ヨーロッパの地域では、多くの人々が英語を理解します。一方、西欧地域では英語を理解する人は多いですが、それぞれの国の言語を利用することが好まれる傾向が強いです。
生活の質と心のバランス
日本人は「便利さ」「安全さ」「秩序」を重視する傾向があります。一方で、日本ほど社会秩序を重視し、家族生活の優先順位が低くなる国は、他に数えるほどしかありません。
多少荷物が届くのが遅かろうが、バスが時間通りに来なかろうが、そこまで問題になりません。自分以外の人間にそこまで完璧を期待しないからです。
国と地域によりますが、多かれ少なかれ約束は守られます。ですが、何か失敗したとしても日本のように他人からものすごい圧力と共に責任を問われる風潮がありません。(精神的圧力を気にしない風潮の国も多い。)
仕事をして、定時に帰り、家族と過ごす時間を何よりも大切にする。「心の豊かさ」を重視して選ばれている国は、そんな傾向にあるように思います。
もちろんそんな生活には、日本の「便利なコンビニ」などは存在しません。「便利さを手放して、心の豊かさを得る」という生き方は、合う、合わないがあると思います。
例:ネット上で共有されていたコメントを共有します。(移住者の声(複数の体験を要約))

カナダ:
育児休業を取るパパが増えています。子どもが生まれたときに会社と相談して数週間の有給扱いで休みを取り、父親として家事・育児に参加できました。職場にも『育児をする父親』への理解が広まっています(移住者の声)

フィンランド:
男性が育児に時間を割くことが社会的にも普通になっています。現地の友人も育休を使って子どもと過ごすことを重視していて、『家族中心』の文化が暮らしやすさにつながっています(移住者の声)

メキシコ:
生活のペースがゆったりしていて、現地の人が温かい。週末は近所のマーケットに出かけたり、公園でのんびり過ごす時間が増え、精神的に余裕ができました。一方で、安全面や官公庁の手続きは注意が必要、という現実的に立ち向かわなければならない側面もあります。
(移住者の声・複合要約/出典:Vanier Institute、StatCan、InterNationsほか)

海外では、居住施設にプールやジムがついているアパートや家も一般的です。
なぜなら「人間は運動が必要で、それは生活の一部であるという意識が定着していること、また心の豊かさを重視する」ためです。
うちも周りの家がそうであるように、プールつきです。多くの人がリモートで仕事をし、平日はプールサイドで仕事をしています。
現地でのビザ・長期滞在制度
移住の現実的なハードルは「滞在許可」の条件。リタイアビザや投資ビザ、ノマドビザなど、各国の制度で、自分が使えるものがあるか確認しましょう。
ジョージアやコスタリカ、ポルトガルは、外国人の長期滞在を歓迎する政策を展開していて、「永住を見据えた移住」にも適した国として注目されています。

ジョージアのデジタルノマドビザ「Remotely from Georgia」は、オンラインで申請可能で、申請手続きも比較的スムーズ。英語対応のスタッフや英語での公式案内も多く、外国人でも進めやすい制度です。
滞在中もビザ延長や銀行口座開設などに関するサポート情報が英語で整っており、初めての長期滞在先としても人気があります。
海外移住先を選ぶ際に知っておきたい3つのポイント
海外移住を「夢や憧れ」で終わらせずに成功させるには、現実面で押さえておくべき3つの視点があります。
生活コストと物価のバランスを把握する
魅力的な移住先として「物価が安い国」がよくあげられますが、「安い=暮らしやすい」ではありません。(もちろん物価が安いに越したことはないですが。)
例えば、東南アジアやヨーロッパ、中南米の一部地域では食費や家賃は安いものの、輸入品や家電、医療費が高いケースもあります。
生活のコストを考えるときは、
「家賃(重要)・食費・通信費・医療・交通費」の5つ
を総合的にみるのがポイントです。
また、為替レートの変動やインフレ率によって、数年単位で生活費が大きく変動します。
現地通貨での支出と、なんとなくでよいので日本円換算の両方を把握しておくと安心です。
治安・医療・教育などが安心であること
「安全で健康に暮らせること」は、どの世代でも最初にチェックすべき最重要ポイントです。
移住前に確認したいのは次の3点です。
- 治安の安定性:外務省の危険情報や現地ニュースをチェック
- 医療の質とアクセス:現地保険の有無、他言語(少なくとも英語対応)のクリニックがあるか
- 教育環境:お子さんがいる場合は、現地校の状況、教育水準とインターナショナルスクールの有無。
たとえばカナダやオーストラリアは医療・教育が高水準ですが、その分生活費が高めです。

英語やその他の言語が話される環境下で子供を育てれば、子供は自ずと「複数言語を身につける」脳を得ます。これからの時代、英語が話せるかどうかは、「収入」、「得られる機会の格差」につながります。
今海外で子育てをしていますが、子供に自然に複数の言語を学ばせられる環境を与えられることは、本当にありがたいことだと思っています。
ビザや長期滞在制度の柔軟性
どんなに理想的な国でも、ビザが取れなければ住めません。
永住を目指すのか、一時的な滞在を希望するのかで選ぶ国も変わります。
- ノマドビザ(リモートワーカー向け):ポルトガル・コスタリカ・タイなど
- リタイアメントビザ(年金生活者向け):マレーシア・メキシコなど
- 投資・起業ビザ:ジョージア・スペイン・カナダなど
自分のライフステージに合った制度を選び、無理のない長期滞在をしましょう。ビザが切れると、国を一旦出なければならないなど、けっこう面倒なことになりますので、ビザは注意が必要です。
「心地よさ」で選ぶ海外移住の価値
これまでの移住は「収入」「環境」「利便性」など、「条件の良さ」を基準にした選択が主流でした。
しかし2025年のいま、世界的に注目されているのは、数字では測れないもう一つの価値——それが「心地よさ(Well-being)」です。
「幸せに暮らせる国」を基準にする人が増えている理由
近年の国際調査(World Happiness Reportなど)では、「GDPが高い=幸福度が高い」ではないという結果が続いています。
幸福度の高い国々は、共通して次のような特徴を持っています。
- 人と人の信頼関係が厚い
- ワークライフバランスが良い
- 医療や教育などの社会制度が安定している
- 自然との共生を重視している
たとえばフィンランド、デンマークなどは、いずれも「心の豊かさ」で高評価。
物質的な豊かさよりも「日常を安心して暮らせる」社会のあり方が幸福度を支えています。
こうした国々では、「生活の満足度」が高いため、移住者もストレスを感じにくく「自分が理想とする生活の中で暮らせる」可能性は高いでしょう。
自然と調和した暮らしが心を満たす
「心地よい暮らし」を求める人たちが惹かれるのが、自然と共にあるライフスタイル。
都市の利便性を手放してでも、緑の多い地域や海の近くに住みたいという人が増えています。
これは単なるトレンドではなく、「精神的健康」や「持続可能な生き方」を重視する世界的な潮流です。
自然環境に恵まれた国では、空気や水の質、気候の安定が心身に良い影響を与え、
結果として幸福度の高さにもつながっています。
まとめ|自分に合った国を選ぶことが、最良の「移住成功法」
「どの国が一番よいか」ではなく、「自分にとってどんな暮らしが理想か」を基準に選ぶことが、移住成功への近道です。
気候や治安、仕事の環境だけでなく、価値観や生活スタイルが合うかどうかを見極めることが大切。

収入と物価のバランスが取れるかどうかは、事前によく確認するのが◎です。渡航してから経済的に苦しい状態になるのは避けたいところ。
SNSやメディアのイメージに左右されず、実際の現地情報や短期滞在を通じて、自分の「心地よさ」を見つけられる場所かどうか、移住を決める前に確認しましょう。
移住は、今や「より自分らしく生きるための選択」。決して今の生活から「逃げること」などではありません。
人生はたった一度だけ。あなたの人生の時間も無制限ではありません。踏み出せると思った時に、「挑戦」する。そうした機会を逃さないようにしましょう。
「挑戦」は、いつでもできるわけではありません。今手元にある自由が、いつなくなるかはわからない。自分の中でよく考え、「自分の生き方」を選択しましょう。
Comments