外国人との結婚してる人ってどれくらいいるの?
外国人と結婚するってどう?
何か困ることはある?いいことはある?
最近は、石を投げれば国際結婚カップルにあたりそうなくらい、別人種同士で結婚した方々を見かけます。我が家もその中の1家庭。
現在筆者はオーストラリアに住んでいて、逆に日本人同士のカップルを見かける方がめずらしい今日この頃。
でも日本は世界と比較すると国際結婚率のかなり低い国なんですよね。「実際のところ、日本の国際結婚てどのくらい?」と疑問に思ったので調べました。
この記事では、以下につき紹介しています。
それでは、さっそくご案内しますね。
外国人との結婚の割合はだいたい3%~4%で推移
外国人との結婚の割合は、だいたい3%~4%で推移しています。ちなみに、20年ほどさかのぼっても、3%ほどの割合は変わりません。
年 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
婚姻総数 | 606,952 | 586,481 | 599,007 | 525,507 | 501,138 |
夫妻のうち 一方が外国人 |
21,464 | 21,852 | 21,919 | 15,452 | 16,496 |
国際結婚率 | 3.5% | 3.7% | 3.7% | 2.9% | 3.3% |
データ元:e-Stat 政府統計の総合窓口(人口動態調査 人口動態統計 確定数 婚姻)
どんな国の人と結婚してるかは、データ元で見れるよ。
3%という数字。どうでしょう。私の中では、「だいたいそんなもんかな」としっくりくる数字でした。毎年3%の人が外国の方と結婚したら、結構な人数になっていきます。
外国人との結婚は、男性に多い傾向にあり。でも女性も増えている
元来、日本人の国際結婚率は、男女でみると男性の割合が高くなっています。
2012年度の厚生労働省の人口動態調査によると、男性の国際結婚率は2.57%で女性の国際結婚率は0.97%。
最近の傾向を分析すると、「日本人男性と外国人女性カップル」の傾向として多いのは、中国が約26%。ほか、フィリピンや韓国などの近隣国が続いています。
「日本人女性と外国人男性」では、韓国、フィリピン、タイなどの近隣アジア諸国が約4割で、続いてアメリカ・イギリスが約2割。それ以外の国は約3割で、女性の方の相手の国はバラエティが豊かな様子。
上述したとおり、昔は国際結婚となると「男性が外国人女性と結婚するケース」が多くをしめていました。
しかし最近は、「外国人との結婚のうち、約3組に1組が日本人女性と外国人男性の結婚」と、だんだん日本人女性が外国人男性と結婚するケースが増えてきています。
外国人との結婚率:日本は世界的にみるとかなり低い
日本人の外国人との結婚率は、世界的にみるとかなり低い率です。
たとえば、アメリカは21%の家庭で夫婦いずれかが外国人であるとの調査結果があります(2013年 Census.gov)。5組に1組(!)が外国人と結婚していることになるので、日本とはぜんぜん違いますね。
日本は、もともと四方を海に囲まれていて、かつ移民国家でもなく、もともと外国人と会う機会自体が少ないので、当然といえば当然の結果です。
外国人との結婚するとどういう生活が待ってるの?
実際外国人と結婚するとどういうことになるのか、私的独断と偏見に基づきますが、経験を踏まえ、メリット、デメリットで紹介します。
さっそく、まずはデメリットから紹介しますね。
外国人との結婚のデメリット
1つずつみていきます。
国際結婚の手続き/査証の手続きが大変
国際結婚の手続きは、日本人同士の場合と比較し、大変と言われています。
日本人同士なら、婚姻届一通で終わる手続き。ところが相手が外国人だと、出生証明書や未婚証明書などをそれぞれの国で入手せねばならず、それを翻訳する作業、そしてそれぞれの国に届け出る作業が待っています。
それらの工程を含めると、2週間から数か月かかります。出生証明書などはそれぞれの国に本人が帰らないと入手できない場合もあり、もっと時間がかかる場合もあります。我が家は5か月かかりました。
この工程、私は実は楽しかったのですが、役所の手続きが面倒な方には辛いかもしれません。
また、結婚の手続きが終わったあとは、査証の手続きが待っています。どこの国に住むことにするかにより手続きは大きく異なりますが、いずれにしろ査証手続きは婚姻手続きよりも大変かもしれません。
結婚関係の詳しい手続き内容は、こちらの記事でご覧いただけます。
共働きの場合、片方が仕事をやめるか変えなければならない可能性が高い
共働きの夫婦の場合、片方が今までの仕事をやめなくてはならない可能性が高いです。
なぜなら夫婦のいずれかが、自分の国の企業勤めだと、相手の国またはほかの国に住むのに仕事をやめる必要がでてくるからですね。
もともと出会った国が、2人とも仕事をしている国なら仕事を変えなくてもよくてラッキー。でもそんなケースは稀だよね。
仕事を変えなければならないなら新しい仕事に挑戦すればよいですが、仕事を変えるのは大変な作業。それまでの仕事が楽しめる安定した職業だとすれば辛い選択です。
パートナーのどちらかは家族と離れ離れ
夫婦のいずれか、または両方が家族と離れて暮らすことになります。隣国ならまだしも、遠い国だと、会えるのは1年に一回とか、数年に一回とか。
うちの場合は、お互い自分の国に住んでいないので両家とも家族になかなか会えてません。会えても1年に一度ですね。
子どもが生まれると、おじいちゃんおばあちゃんに会わせてあげたいけど会わせられない辛さがあります。ちょっと子育ての息抜きをしたくても誰にも頼れず。
家族は恋しくなります。一緒にごはんを食べたい。ビデオ電話できても、物理的に会えるのと会えないのではぜんぜん違います。
文化背景による誤解や衝突を避けられない
文化背景も教育も、育った環境がぜんぜん違うので、意見の方向性がまったく合わないことは日常茶飯事です。
我が家では、文化やコミュニケーション方法が異なるから、誤解や衝突が起きやすいことを話し合っています。なので、実際起きたときに「ミスコミュニケーション起きちゃったね」とお互い謝りやすかったり。
文化背景などによる誤解はよくあるので、最初からそれを見込んで関係を構築していくのかなと思います。
四季や祝日を日本風に楽しめない
四季や祝日を日本と同じようには楽しめなくなるかもしれません。
相手が同じように四季のある国から来たなら、四季の概念や四季を楽しむことを理解してもらえます。しかし、四季がない国の場合、四季の風情をわかってもらえません。
夫は四季の無い常夏の国出身で、「冬の概念」がありません。スノボー行きたいとか温泉行きたいとか言っても理解してもらえないので、こういうことを共有したい場合さびしさを感じます。
祝日も一緒です。ひなまつりとか説明してもピンとこないので、私みたいなめんどくさがりは祝わなくなります笑。
外国語をずっと学び続けなければならない
外国語をずっと学ぶのは、外国人と結婚した場合避けられないことです。我が家もお互いの言語を学び続けています。
相手の家族に会うたびに、次回はもっと理解したいって思うんだよね。
この状態は、語学好きならいいですが、語学が好きでない場合辛いかもしれません。
相手の国で外国人として暮らす場合、相手の重荷になりえる
相手の国で言語や制度がわからないと、自分が重荷のように感じられることがあります。
言語が話せず手続きが進まない場合など、「何もできない自分」にいら立ちます。
どんなサービスを利用するにも言語の問題は避けられず、わからない度にパートナーに助けを請わざるをえません。
初めの数回はいいんですけどね…。毎回となるとお互いに重荷であることを実感するようになり、疲れてきます。
休暇は、家族を訪ねることに利用される/帰国貧乏
休暇がとれても、自分たちの国を訪ねることが優先なので、休暇は家族訪問に消化されます。
結果、ほかの国に行く機会が減りますね。子どもが生まれると、それがさらに顕著になります。
休暇は、どこか第3国でリフレッシュというより、母国で楽しむという考えになるかと思います。そして、母国が遠くて帰るのに費用がかさむと、それが家計を圧迫します…。
日本に住むと子どもがいじめられるかもしれない
日本に住むと、ハーフの子ども達は「特別視」されていじめや差別にあうことが多いようです。
ハーフだからいじめられるとか、いじめる方のモラルレベルが低すぎて大変残念としか言えませんが、現実起こりやすいようです。
いじめなんて発生しないことを祈るのみ…。
日本でハーフの子どもを育てると、懸念すべきことの1つと考えられてるのは残念。
国際結婚の離婚率は、日本人同士の離婚率の倍以上
外国人と結婚すると、自動的に離婚する確率が倍以上に上がるようです。
育った環境が異なるがゆえに発生する、経済的ほかさまざまな価値観や考え方、ミスコミュニケーションなど、理由はさまざまなようです。
いずれにしろ「離婚率は日本人同士の倍以上」なので、外国人と結婚することを考えるのであれば、離婚率の高さも踏まえて決断する必要があります。
外国人との結婚のメリット
続いて、メリットは以下のとおりです。
1つずつみていきます。
自分の国でない国に「帰る場所」が生まれる
自分の国以外にもう一つ「帰る国と場所」が生まれます。
住むとなるとまた話は別ですが、たまに行くだけなら、しがらみもなく旅行気分で楽しいです。おもてなしを受けるだけですし。
歓迎してもらえると、素直にうれしいですね。何かあっても「ここに来れる」と思える場所がもう1つできる感じです。
日本の家族にいざこざがあって離れていたいとき、離れていられる
日本の家族と距離をおきたいとき、自然に距離をおけます。
「日本の家族にいざこざがあり、距離を置いていたいとき」は少なからず人生に発生します。自分がその場にいない方が事が丸くおさまりそうなこともあります。
デメリットに出てきた「家族に会いたい」の反対ね。
帰国はかんたんでは無いので、いざこざがあっても帰れません。そうしている間にいざこざはおさまり、回避できます。
お互いの文化が新鮮で楽しい
お互いの文化を学びあうのは、新鮮で楽しいです。
とくにそれぞれの国の料理とか、毎回食べるたびに新しいことを知れて楽しいですね。
パートナーの地元に行ったときに、現地の多くの人と知り合えてコミュニケーションをとれるのも楽しい瞬間です。
海外旅行が好きな人には、確実に楽しいです。
自然に言語を学べる
自然に言語を学べます。デメリットにあった「ずっと言語を学ばなければならない」の反対ですね。
パートナーの言語でテレビを見たり、パートナーの周りにいる人と話す機会を経ると、知らないうちに知っている単語が増えています。
いつの間にかパートナーの国のレストランのメニューとか理解できるようになるので、けっこうなメリットなんじゃないかと思います。
子どもがバイリンガル、トライリンガルになれるかもしれない
子どもが複数言語の基礎を理解できるのは大きなことです。
日本にいると、外国語に触れる機会はあまりありません。なので将来英語やほかの言語を学ぶ際に、ほかの言語の音や文法に触れたことがないことは言語学習の障壁になります。
この点、外国人との間にできた子どもは、複数の言語に触れる機会があるので、ほかの言語も学びやすくなるといえます。
子どもが世界視点でモノゴトを考えられるようになる
子どもが世界視点でモノゴトを考えられるのは、大きなメリットです。
日本にいると、日本の外からくる情報も日本の視点に偏りがち。日本の外から来た人がそばにいると、得られる情報は日本とは異なる視点のものになります。
小さな頃から日本のほかの国の視点を持ち、グローバルに情報を得られる機会があることは、子どもにとって大きなメリットです。
国際的な旅行が日常になる
外国人と結婚すると、頻繁に互いの国に旅行することになります。だいたい1年から2年に一度は、行きたいと考えます。
我が家では、いつそれを決行できるか、いつも話し合っています。
お互いの親戚に会うのは、毎回緊張するものですが、それよりもワクワクがまさります。旅行好きな方なら、この親戚巡り旅行も楽しくなること間違いなしです。
サバイバル精神が育ち、新しい技術を身につけられる可能性が高まる
サバイバル精神が育ち、どこの国でも生きていける技術を身につけようとするようになります。
というのも、外国の人と結婚すると、いずれかの仕事が不安定になる可能性が高くなり、世界中どこの国でもサバイバルできるようにならなければという危機感が高まるためです。
私自身も、夫と出会ってからいつか仕事をやめる可能性を考えるようになり、さまざまなビジネスを勉強するようになりました。
自分の国を出なければならないとなると、危機意識は自然と生まれます。なかなかやる気ってでませんが、危機意識は自分に自然にやる気を起こさせます。自分に新しいことを学ばせるチャンスです。
まとめ: 外国人との結婚は、本質的に日本人との結婚とそんなに変わるものでもない。そして一般的になっていく
上記のとおり、デメリット、メリットを述べました。
デメリットとメリットを読んでみて、どうでしょう?外国人との結婚はかなり違いそうだと思うでしょうか。
個人的には、デメリットに含まれる「仕事を変えなければならない問題」などは、遠距離恋愛の日本人同士の結婚でも生じることだと思います。
文化的背景による問題は、日本文化を譲れない柔軟性の無い方だと正直難しい問題かもしれません。
一方で、旅行好きで文化に柔軟な姿勢の方は、とくに問題ないと思います。日本以外の文化を見るのが好きな人にとっては、外国人との結婚は新しい冒険のはじまりなだけであって、とくに特別なわけではありません。
地球の反対にある「中南米出身」の人と結婚して4年経ちますが、相手が外国人だから何か特別と感じていることはとくにないです。毎日の会話も至って普通で、価値観が異なりすぎと感じることもありません。
生活スタイルも普通の日本人同士のカップルとたいして変わらないんじゃないかと思っています。
しいて言うなら、各国での役所の手続きが確かに煩雑であることが外国人と結婚した場合の大きく異なる点です。
そして、外国人と結婚した場合のデメリットとメリットをあげてみたらデメリットの数の方がメリットより断然多かったのですが…汗。
総合的にみて、私はメリットで得られるものの価値が高いと感じていて、自分の選択は自分に合っていたと感じています。
これから外国人との結婚は今にも増して一般的になるでしょう。
インターネットが普及し、外国にいる人と連絡をするのは以前に比べずっと簡単になりました。逆に自分が海外にいても、家族との連絡は簡単です。
ほかの国への旅行も、以前よりずっと気軽にできるようになりました。
世界はどんどん小さくなり、世界中の個人が、ほかの国の誰かと出会うことも、以前よりずっとかんたんです。
私が今住む移民国家オーストラリアでは、同じ国出身のカップルを探す方が難しいほど。ほとんどが違う国の人と結婚しています。
多様性も一般化する昨今、これからは国単位で人をひとくくりにするのではなく、もっと個人個人に視点が定められていくと考えられます。
今は日本で3%の国際結婚。これから割合はどんどん上がり、外国人と結婚することは特別なことではなくなるでしょうね。
労働人口が不足している日本も、これから移民を増やさなければならず躍起になっています。
ほかの国や個人との関係がどんどん変わり、制度も変わっていくでしょうね。
今日はこれで終わり。ではまた♪