
海外にいる家族に仕送りしたい。友達に立て替えたお金を返したい。そう思ったとき、いくら手数料がかかるのか、税金はかからないのか、意外と誰も教えてくれませんよね。
海外送金というと「留学費用」や「高額送金」がよく話題になりますが、実は一番身近なのは家族や友人への送金ではないでしょうか。子どもの学費を送る、実家の親に生活費を送る、旅行で立て替えてもらったお金を友達に返す——金額は数千円〜数十万円とさまざまでも、「できるだけ手数料を抑えたい」「税金は大丈夫?」という不安は共通しています。
この記事では、Wise公式の情報と国税庁のルールをもとに、家族・友人への送金で手数料を最小化する方法、仕送りや立て替え精算に贈与税がかかるかどうか、大きめの金額を送ったときに税務署から連絡が来る仕組みを、事実確認できた範囲でまとめました。
結論:家族や友人がWiseアカウントを持っているなら、送金手数料が0円になることがある

結論から先にお伝えすると、送りたい相手(家族・友人)がすでにWiseアカウントを持っていて、同じ通貨のアカウント宛てに送る場合、送金手数料は無料になります。これはWise公式ヘルプセンターで明記されている仕組みです。
「仕送りのたびに数千円の手数料が引かれるのはもったいない」と感じている人にとっては、まずこの仕組みを知っておくだけで節約になります。次の章から、手数料の仕組みと、家族・友人送金ならではの注意点を順番に見ていきましょう。

私は海外在住で、夫とwiseを利用して米ドルをやり取りしています。手数料もなく気軽に送れるので、とても便利です。
なぜ海外送金の手数料は高くなりやすいのか?3つの決定要因

Wise公式ヘルプセンターによると、送金手数料は次の3つの要素で決まります。
- 送金額:金額が大きくなるほど手数料の絶対額は上がる(手数料は送金額に対する割合で計算される)
- 入金方法:銀行振込・デビットカードなど、支払い方法によって手数料が変わる
- 為替レート:Wiseはミッドマーケットレート(銀行間で使われる仲値)をそのまま適用し、上乗せしない
銀行の海外送金では、この3つに加えて「中継銀行手数料」という見えにくいコストが乗ることが多く、10万円の送金でも数千円単位で目減りするケースがあります。この仕組み自体の詳しい比較は、以下の記事でまとめています。
>> 海外送金の手数料を安くする方法【まずは実践】
実際に家族や友人に送る金額を入力すれば、いくら届くのか・手数料がいくらかかるのかをその場で確認できます。
Wiseアカウント間なら、同一通貨の送金手数料は無料

家族や友人への送金だからこそ知っておきたいのが、Wiseアカウント同士の送金は、同一通貨であれば手数料が無料という仕組みです(Wise公式ヘルプセンターより)。

つまり、離れて暮らす家族や、海外に住む友達が先にWiseアカウントを作っておけば、そのあとのやり取りは手数料ゼロで何度でもできるということなんです。仕送りのように定期的に送る場合は、この差がじわじわ効いてきます。
ただし、異なる通貨のアカウント宛て(たとえば日本円口座から米ドル口座へ)の送金には、通常の為替コストがかかります。無料になるのはあくまで「同一通貨」の場合である点は覚えておいてください。
仕送り・生活費として送るお金に贈与税はかかる?

家族への送金で気になるのが「贈与税」です。国税庁のタックスアンサー(No.4405)によると、親子・夫婦・兄弟姉妹など扶養義務者間で、生活費や教育費として「必要な都度、直接その用途に充てる」ために受け取ったお金には、贈与税がかかりません。
ポイントは「直接その用途に使うこと」。同じ生活費・教育費という名目でも、受け取ったお金を預金や株式購入に回してしまうと、非課税の対象から外れてしまいます(国税庁タックスアンサーNo.4405より)。
また、生活費・教育費以外の目的(お祝い、立て替えの精算など)であっても、国税庁のタックスアンサー(No.4402)によれば、1年間(1月1日〜12月31日)にもらった財産の合計額が110万円以下であれば、贈与税はかからず申告も不要です(暦年課税の基礎控除、受け取る人1人あたりの年間合計額で判定)。
友達に旅行の立て替え分を返してもらう・返す、といった「精算」目的の送金は、そもそも贈与にはあたりません。心配な場合は、送金メモや振込理由に「立て替え精算」など目的がわかる記録を残しておくと安心です。
100万円を超える送金で、税務署から「お尋ね」が届くことがある

日本には「国外送金等調書制度」という仕組みがあり、1回あたり100万円を超える海外送金があった場合、金融機関が送金者の氏名・住所・送金額・送金目的などを記載した調書を税務署に提出することになっています(1998年に導入され、2009年4月から対象基準が200万円超から100万円超に引き下げられました)。
これ自体は違法な送金を防ぐための制度で、家族への仕送りや友人への送金がすぐに問題になるわけではありません。ただし、送金額や使途に不明な点があると判断された場合、税務署から「お尋ね」という書面で使途を確認されることがあります。
相続税専門の税理士法人トゥモローズの解説によれば、一度にまとまった金額を送るケースよりも、規則性のない複数回の小口送金や、送金目的があいまいなケースのほうが「お尋ね」の対象になりやすい傾向があるとされています。仕送りや教育費など目的がはっきりしている送金であれば、必要以上に心配する必要はありませんが、100万円を超える送金をする際は、何のための送金かを自分でも整理しておくと安心です。
なお、高額送金そのものの手続き・限度額については、以下の記事で詳しく解説しています。
>> 高額送金(100万円以上)の注意点とWiseでの手続き
Wiseで海外の家族・友人に送金する手順

- Wise公式サイトでアカウントを登録する(無料)
- 本人確認書類(運転免許証・パスポート等)をアップロードする
- 送金先(家族・友人)の情報を入力する。相手がWiseアカウントを持っている場合は、メールアドレスや専用リンクで送金先を指定できる
- 送金額を入力し、手数料と着金予定額を確認する
- 支払い方法(銀行振込・デビットカード等)を選んで送金を確定する
口座開設や本人確認の詳しい手順は、以下の記事で画像付きにまとめています。
>> Wiseの登録・口座開設の方法をステップごとに紹介
>> Wise海外送金の使い方まとめ
よくある質問(FAQ)

Q. 家族に送るだけなら本人確認は不要ですか?
A. いいえ、送金する本人(あなた自身)の本人確認は、送金先が家族であっても必要です。書類の種類は居住者・非居住者で異なります。
Q. 送金限度額はいくらですか?
A. Wiseの残高保有上限は100万円(2026年現在)ですが、これは送金上限ではありません。銀行振込を経由すれば、より高額の送金も可能です。詳細は上記の「高額送金」記事をご覧ください。
Q. 毎月同じ相手に送金しても大丈夫ですか?
A. 仕送りのように目的が明確で規則的な送金であれば、それ自体が問題視される制度ではありません。心配な場合は振込メモに目的を残しておくと安心です。
まとめ:家族への送金こそ、手数料と税金の両方を味方につけよう

家族や友人への送金は、留学費用や高額送金と違って「なんとなく銀行で済ませている」人が多い分野です。しかし、Wiseアカウント間の無料送金や、贈与税の非課税ルールを知っているだけで、同じ金額でも手元に残るお金は変わってきます。
まずは、次に送る予定の金額でどれくらい手数料が変わるのか、公式サイトで確認してみてください。
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