アメリカで駐在生活。
でも不妊治療もしっかりしたい!時間も限られてるし。
費用はどれくらい?時間はどれくらい?
保険は?どういう流れでできるの?
ぜんぶ教えてほしい。
こんな方向けの記事です。
こんにちは、れとです。
今まで色んな国で駐在してきました。今回は、アメリカに1年半滞在しています。
この間に不妊治療を挑みました。この記事では、アメリカでの不妊治療の流れと費用関連の知識を記録しています。
からだの治療関係は、時間も限られていて早く動きたいのに、「ほかの国でどうやってはじめたらいいの?」「誰に聞いたらいいの?」「どれくらい時間がかかるの?」と疑問がつきませんよね。ネットで検索しても情報もパッとは出てきません。
この記事を読めば、IVF治療が最大どれくらいの費用がかかるか、どれくらいの期間を要するかわかります。「アメリカに行くことになった!けど不妊治療もしたい!」という方の参考になれば幸いです。
それでは、さっそくご案内していきますね。
アメリカの不妊治療を日本人が受けることは可能?
アメリカでも日本人が不妊治療を受けることは可能です。ただし、アメリカには日本のような「皆保険制度」がありません。
なので、まずは自分の会社の保険が不妊治療の病院に適用可能か否かについて確認して治療の可否を決める必要があります。
アメリカで不妊治療を受ける場合の流れ
不妊治療に至るまでを図で示してみます。まずはかかりつけ医に不妊治療をしたいことを相談して、指示を仰ぎます。
流れの中で、子宮超音波検査や卵管造影検査を受診する必要があるのは日本と一緒ですね。超音波検査と造影検査は、かかりつけ医から指定されたところに行けばOKです。または最初から不妊治療センターで受けることができる場合もあります。
私の場合の、2020年の治療への流れ時間軸は以下のとおり。治療開始まで1年以上かかったことになります。
コロナが蔓延していたので、診察の予約に時間がかかったことは否めません。ですが、アポの取得は本当に時間がかかります。長くかかる場合、こんなにも時間がかかるというよい例かと思います…。
もう少し、詳しくお話していきます。
不妊治療用の病院探し⇒【重要】かかりつけ医の診断と保険の適用
不妊治療センター探しは、「かかりつけ医」と相談後におこないます。アメリカでは、直接専門医に駆けこむことは通常できません。基本的にすべてかかりつけ医の診断を受け、専門医に診断書を渡してもらうことで次の治療に進めます。
詳しい「アメリカでの病院探し」の流れについては、こちらの記事を参照してください。
まずは、かかりつけ医に「不妊治療の必要性」を判断してもらいます。そこで診断書を取得します。診断書をもらったら、病院探しを開始します。不妊治療院探しで重要なのは、以下の3つです。
一番重要なのは、「自分の会社の保険が適用されるか」です。病院に電話して「保険の適用」をまず聞きましょう。保険が効かないと、とても高額になります。なので注意が必要です。
病院は、可能であれば居住地から近いところにするのがおすすめです。なぜなら、断続的に通院が必要になるときがあるためです。
治療がはじまると、1週間中で1日だけもあれば、5日連続で通院する場合も出てきます。全身麻酔も利用されます。なので可能なら誰かに付き添ってもらう必要が生じますね。
とはいえ、遠くても「成功率が高く、安価な病院を選びたい」という方もいますよね。実際実績のある病院の方を選びたいと思うのももっともです。実際のところ、よい病院だと、車や飛行機を利用して来ている患者もいます。成功率と病院との距離は、悩ましいところです。
私は、自分が決めた治療センターまで、3時間かけて夫と行ってました。必要なときはホテルをとりました。
アメリカでの不妊治療は「開始」に時間がかかる点に注意
アメリカで不妊治療をするにあたって注意が必要なのが、「アポの取得に時間がかかる」ことです。基本的にはかかりつけ医も専門医も、アポの取得には数日から数週間かかるのが普通です。
アメリカでは、ほぼ全病院が予約制。駆け込みで入れるのはERなどの特殊な病院のみです。
治療が開始すると、待ち時間が無い場合が多い
病院が完全予約制なので、待合室で長時間待たされることがほとんどないです。私の場合、待合室で待つことがあっても最大15分くらいでした。自分の時間が来ると、本当にその時間に診療がはじまります。
日本の病院だと、(予約していたとしても)数時間待つのって当たり前ですよね。なので、この点はかなり異なります。時間を効率的に使えるのはありがたいですね。
これは、初回のコンサルまでかなり待たされるのと関係してるのだと思います。私は4か月待ちました。サイクルで計算して、受けいれ可能人数以上は受け入れない仕組みなのだと思われます。
不妊治療の金額は、一般的に120万円~
IVFの治療の一般価格は、たいてい120万円ほどであるようです。さまざまな病院を確認しましたが、どこも120万円くらいが一般的な価格でした。
とはいえ、金額は医療機関によりピンキリです。かといって金額が高ければ可能性が高いわけでもありません。
病院探しの際は、それぞれの病院のウェブサイトにそれぞれの治療に合わせ費用がはっきり記載されています。成功率なども記載されているので、よく確認しましょう。
安価な不妊治療センターもあります⇒大丈夫です
私はニューヨーク州の「CNY不妊治療センター」に行っていました。ネット上でこの治療センターで子供を授かった女性の話を読み、ここで治療を受けたいと思ったのがきっかけです。
不妊治療に特化していて、IVFでも保険なしでも$4,000と費用も安めです。
毎回待ち時間ほぼゼロ、アメリカと思えないほど細かいコミュニケーションが◎、清潔感のあるオフィス、効率のよい治療スタイルで大変おすすめできます。不妊治療に特化していて、本当に不妊治療のプロ集団という感じです。どんな質問にもきちんと答えてもくれ、とても真摯です。
ただ、電話が少し大変かもです。電話するたび、つながるまでけっこう時間がかかります。30分電話口で待つとか普通ですね。これだけは毎回ちょっとストレスです。薬の処方などで電話は避けられないので辛いところです。
全米で数か所オフィスがあるので、興味のある方はウェブサイトをご確認ください。
>> CNY不妊治療センター
不妊治療への保険の適用と保険適用後の金額
保険の適用度合いは、あなたの企業が入っている保険の種類によります。あなたの入っている保険が適用されるか否かは、通いたい病院の財務部門、またはあなたの保険会社に電話して確認できます。
保険の適用が可能なら、一部の薬剤代をのぞき、ほぼすべての金額が保険でカバーされる可能性があります。どの程度保険でカバーされるかは、保険の種類によりかなり異なります。
アメリカでは、着床前診断が一般的
日本では一般的でないようですが、アメリカでは着床前診断は一般的です。着床前診断とは、卵子をお腹に戻す前に染色体をラボで診断してもらうものです。
着床前診断をすることで、染色体を確認して「成長しない」卵子を取り除けます。
ちなみに、卵子1つあたりの費用は$400ほど。決して安くはありません。ですが、胚を子宮に入れて着床するか確認するのは、母親の精神的、肉体的に負担がかかります。また、卵子をお腹の中に入れて確認する場合、1か月以上の時間を消耗します。(必要な遺伝子情報が不足した卵子は、お腹の中で成長が止まり、化学流産になります。)
効率性を考えれば、着床前診断は有効と考えられます。私は診断を受けました。
アメリカでの不妊治療⇒早めの行動が鍵
とりあえず、今回の体験からいえることは「2年あれば、1サイクルは可能」かと思います。どの程度時間がかかるかは、医療センターによります。駐在地での滞在がはじまったら、保険を確認し、即検査を受け、治療を早期に開始することをおすすめします。
駐在の方だと、お金のことだけじゃなく、「またすぐ異動するし、それまでに治療間に合うかな…」と考えますよね。自分で滞在地の滞在期間を設定できないのは辛いことです。
毎回引っ越しするたびに、治療について調べるのもストレスです。保険会社による保険の承認期間もコントロールがきかずイライラします。
私は、治療をはじめる際、病院と保険会社に「滞在時間が限られていること」を何度となく訴えました。もう40歳も過ぎていたので「Now or Neverである」と涙ながらに。一時期はストーカーのごとく毎日保険会社に電話していました。
事務作業が滞って保険会社の承認が下りないとか、アメリカではあるあるです。そうなったら、自分で関係者をプッシュし続けるしかありません。
それが功を奏したのか(?)今回の滞在期間でぎりぎり不妊治療を終えることができる見こみです。今はお腹の中で順調に育っています。
不妊治療は、精神的な負担です。治療中は、「妊娠への希望」と、「自分は将来妊娠できるんだろうか」という考えが頭の中をめぐり続け、精神的に追い詰められます。本当に辛いものです。
一方で、不妊治療を受ければ、こうのとりに出会える確率は確実にあがります。
どうか1人でも多くの方が悩むことなく世界中でよい病院にたどり着き、こうのとりと出会えますように。
葉酸は、妊活中も大切です。まだ摂取していない方は、お早めに。
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