無痛分娩の初産。費用ってどれくらいかかるの?痛みは実際どうだった?
立ち会いってできるのかな。
経験した人から聞きたい…。
こんにちは、れとです。
40代でアメリカで対外受精をし、そして2022年に日本で初産を迎えました。
私は、無痛分娩+立ち合い出産を選択しています。
40代で初産だと、いろいろとリスクが高まるそうです。しかし、現代は晩婚社会。40代で初産を迎える人も多くいます。
私の場合、出産予定日が近づくにつれ、だんだんと「痛み」や「リスク」に対し恐怖心が生じました。
そんなときに、「すでに同じことを経験した人はいないかな…」と検索をしたことを覚えています。
あくまでも一個人の体験談ですが、ここに1人成功例があったこと、そしてその経過を記載しておくことでどなたかの役に立てればと思い、記載しておきます。
この記事では、無痛分娩に実際いくら支払ったか、痛みはどんな感じだったか、そして立ち合いはどうだったのかなどを、体験談を通じてご紹介します。
それでは、さっそくご案内しますね。
無痛分娩の費用は15万円
私の場合、無痛分娩のための費用は、15万円でした。
このほかに、ざっくりと以下が発生しています。
通常経腟分娩費:52万円
病室代:5万円(5日)
食事代:5万円
祝祭日病院利用費用など雑費:6万円
だいたい、全部で85万円です。うち、国からの出産補助金で分娩費用の一部、42万円がまかなわれました。
「無痛分娩」の費用については個人的追加費用となり、補助金や何かの控除は一切ありません。
ちなみに、無痛分娩の費用が15万円というのは一般的な金額のようです。
「無痛分娩」+「立ち合い」は可能。ただし病院は限られる
私は、「無痛分娩+立ち合い出産」をしました。なので、立ち合いは可能です。
私が無痛分娩にした理由は2つあります。
- 痛みに弱くて、鼻からスイカとか耐えられると思えなかったこと。
- 夫の兄がアメリカの医者で、「この21世紀に無痛分娩を選択しないという選択肢はない。デメリットなんてないよ。」と言われたため。
アメリカでは、無痛分娩は日本よりも一般的なようですね。立ち合い出産は、たんに夫が「生まれる瞬間は一緒にいたいなぁ」と言ってくれたためです。
しかし、この無痛分娩と立ち合いの両方ができる病院、実は日本では限られるんですね。
私は、妊娠2か月目に産科に診察に行ったのですが、「予定時期の分娩はもういっぱいなので、受け入れられません。」と言われ、焦りました。
この産科(かわぐちレディースクリニック)には、妊娠直後に2か月後の診察予約を入れました。しかし外国にいてすぐに初期診察に来れず、その間に予定時期の分娩予約枠が埋まった模様です。
なので、無痛分娩と立ち合い出産を希望される方は、妊娠がわかった直後に分娩を予約されることをおすすめします。
ちなみに、外国にいたため初診が遅れたことを説明し交渉したところ、たまたま枠が空いたのか、この産科で分娩予約を受けつけていただくことができました。
本当にありがたいことです<(_ _)>
というわけで、無痛分娩と立ち合い出産は一緒に可能ですが、分娩予約がとれればということになります。
【無痛分娩】痛みはどれくらい?痛みの経過と、産む瞬間
私の場合は、無痛分娩にすることで、圧倒的に痛みを抑えることができたと感じています。痛みに耐えられない性分なので、無痛にしてよかったです。
ここでは、無痛分娩出産をしたときの陣痛が生じてから当日までの痛みの経験を記載します。
産む2日前深夜:陣痛のはじまり
深夜、ふと下腹部の「ずーん」という痛みで目覚めました。陣痛のはじまりです。この時、予定日は2日過ぎていました。
最初は、なんとなく痛いかなという感じ…。そこからだんだんと下腹部と腰をかなづちで思いっきり押されるような痛みがランダムに発生しだしました。
しかも、この時は水が出た気がして「破水?」と焦りが生じました(でも、結局「破水した気」がしただけで破水してなかった…。)。
朝になり、タクシーで30分かけて7時半ごろ病院に駈けこむと、「前駆陣痛ですね。まだ子宮口開いてません。」と言われ追い返されました…。
その日は、繰り返す痛みを我慢しつつ、「子宮がはやく開きますように」と願いながら家の外を夫とふぅふぅいいながら歩き回りました…。
産む1日前深夜:入院
その夜、10分ちょっと間隔の陣痛に耐えきれず、夜10時半にタクシーに乗って夫と病院を再訪。
しかし、「3センチ…。まだ入院は早いですねぇ。」とのこと。
とはいえ、もう痛すぎて歩けない、気が遠のいてる、汗たらたら。そして、またタクシーに乗るとか、ぜったいムリ!こんな痛かったら、いつ出てきてもおかしくない気がする(ほんとは、まだまだ全然出てきません。)。
結果、
「痛すぎるので、入院させてくださいー!」と涙目でお願いし、入院許可をいただきました。
コロナの時だったので、私のコロナの検査⇒夫のコロナの検査をして入院です。入院したときは、深夜2時でした。
「もしかしたら麻酔の先生が今日来れないので、そしたらちょっと痛いの我慢してもらうことになります、ごめんなさいね。」
と助産師さんが言ってたのですが、もう痛すぎて怖くって、病院に滞在できるだけでも心がほっとしたのを覚えてます。
入院後にすぐ:麻酔
入院直後、麻酔医の方はすぐに来てくれ、麻酔を入れてくれました。
麻酔は分娩室の中で入れられます。分娩室の中に入ったときは、10分間隔で痛い波が来ると痛すぎて息も絶えだえ。涙が出てパニック。
患者用の服に着替え、助産師さんたちに助けていただきながら分娩用ベッドに横になります。
「背中を丸めて、猫みたいにしてください。背中に針さしますね。」と言われ、背中を丸めると、背中が緊張してそわそわ。そして、背中の下の方ににちくっと痛みが走ります。
しかし、もうこの時はお腹が痛いのと、息するのに精いっぱいで背中の痛みはあまり気になりません。
ちくっとした後、何かぺたぺたする気配があって、チューブが入ります。そして冷やっとしたものが背中に入ります。
そしてその10秒後。かなづちでたたかれてたようなお腹の痛みが…嘘みたいにすーっと引きました。麻酔すごい…!
麻酔が入っている間、痛みを強く感じる場合は、自分でボタンを押して麻酔をさらに追加します。
一方で、少し痛みがある方が子宮口が開きやすいと聞いていたので、私はほとんど麻酔は足してません。
この後、さらに14時間ほど子宮が開くまで時間がありましたが、ずっと「なんか引っ張られる感じがする、ちょっと痛いかな。」くらいの痛さで済んでいます。
ちなみに、無痛分娩を利用すると子宮口が開きにくいといわれてますが、私の場合、最初の陣痛から出産まで26時間ほどかかりました。
破水は産まれる3時間ほど前でしたが、破水後に少量の促進剤を入れています。
産まれる瞬間:痛みは耐えきれるほど
産まれる瞬間も、痛みはあったもののそんなに強くなかったですね。ムリムリーッと何かが押し出される感覚がありました。
このときも、「何かを押し出したい感覚」と「皮膚が引っ張られる感覚」のほうが強かったように思います。
いきむタイミングは助産師の方がGOサインを出してくれて、自然分娩で生めました。
会陰の切開もありましたが、切開の瞬間は、ほぼ何も感じず。ふんばるのと息するのに必死で、よく覚えていません。
そのあと、産後に会陰の傷を縫うときの方が痛くて驚きました。油断してたら麻酔が薄くなってたようで、このときに麻酔を足しています。(会陰は2、3週間は涙出るほど痛いと思います。)
産後の回復
個人的には、痛みを感じなかった分、からだの精神的な回復は早かったんじゃないかと思います。
ちなみに、赤ちゃんには麻酔による影響はなんらありませんでした。
以上が、私の無痛分娩の感想です。
私の場合、無痛分娩にして、圧倒的に痛みが治まりました。私は分娩中熱がありましたが、「痛みの中でわけわからない状態」とはならず、けっこう冷静に分娩に望めた気がします。
【無痛分娩】麻酔中の知っておきたい8つのポイント
無痛分娩について、これを知っていたかった!と思うことを記載しておきます。
出産に立ち合う人がいること
私にとっては、パートナーが立ち会う出産は、自分にとって心強いというだけでなく、2人の関係をさらに深化する機会になったと感じています。
出産の風景は、きれいなものではなく、グロい。そして、産む側は普段みせない、叫び苦しむ姿を見せることになります。
そういう風景を見ることにネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれません。
一方で、そんな「壮絶さを乗り越えるママ」と「苦しそうに産まれてきた赤ちゃん」を見たパパには、ママがとてもがんばったこと、そしてリスクを経て産まれる命がどれだけ尊いかを考える機会になります。
「がんばったねー、やったねー」
「あのとき、ずっと手を握っててくれてありがとー。がんばれた。」
支え合ったパートナー同士だけができる、ささいな最高の会話です。出産後は、2人でマラソンを走り切ったような達成感を共有できます。
ちなみに、私の出産の際は、写真やビデオ撮影OKでした。なので、出産シーンの記録もできました。
私個人的には、パートナーに出産の際に立ち会ってもらうことはプラスこそあれ、マイナスなことは無いのではないかと思います。ちなみに、コロナ検査代を除き追加費用はありませんでした。
高齢(40代)で初産の私に発生したこと
高齢での出産は、リスクが高まるといわれています。40代の私にもいろいろとマイナーながら問題が起きました。起こったことを記載します。
カンジタ
数年前に生じたカンジタが、出産前に再発しました。妊娠中は、クトロリマゾールを利用。出産時も赤ちゃんが感染しないよう薬を入れていました。
しかし、産後すっかり完治。その後一度も発症していません。赤ちゃんにも感染はありませんでした。
むくみ
妊娠後期にものすごいむくみがありました。7か月ごろからです。足がパンパンで、靴も入らない。指で皮膚を押すと、めりっと入り込む。医師にも「これはひどい」と言われました。
臨月前後はうまく歩けなかったです。
とはいえ、できることはあまり無いようです。「塩分を控えよ」と言われ、私は極力塩分をとらないようにしてました。しかしむくみはひかない。
結局、最後までむくんだまま出産です。むくみは、産後20日以上経って引きました。
子宮内感染
分娩5時間ほど前から高熱が出て子宮内感染といわれました。これは高齢のために起こったのではないのかもしれませんが。
熱は39度を超え、モニターを見ていた助産師さんは「赤ちゃんも苦しくなっている」と。帝王切開を視野に入れ、関連文書すべてにサインをしました。
高熱で頭がもうろうとして、りきむのがしんどかったです。「はーっはーっ」と自分の息が頭に響く。
ふんばり切れたのは、助産師さんと夫が献身的に応援、サポートしてくれたおかげです。結果、経腟で無事出産しました。
産まれたときは、赤ちゃんも高熱でぐったり。大事をとり、赤ちゃんはNICUへ送られました。そして2週間後に問題なく退院しています。
以上が、私に生じた問題でした。糖尿病などが生じる人もいるようです。問題が生じるかは個人によるところが大きいでしょうね。
かわぐちレディースクリニック、個人的に超おすすめです
私は初産なのでこの産科しか利用したことがないですが、本当におすすめです。私は都内在住でしたが、埼玉県の同クリニックで出産しました。
おすすめな理由は以下のとおりです。
この病院はデメリットと思うものは無かったです。嫌な思いも一度もしませんでした。いろいろとお手数をお掛けし、スタッフの方々には感謝しきれません。
一生に一度かもしれない、命をかけた体験をここですると決めてよかったと感じています。
都内在住者が他県の病院を利用すると、診察用のクーポンが直接利用できないなど、出産関連の補助金手続きがちょっと面倒です。
ですが、通常、他県の病院を利用しても、住んでいる自治体から補助金は事後に支払われるはずなので、埼玉県での出産でもとくに問題はないと思います。
私も自分の区にあとから申請し、補助金や医療補助が支払われました。
(通院のための補助金の手続きは、母子手帳をもらう際にお住まいの自治体に事前に確認しておくことをおすすめします。)
マタニティ服は妊娠直後に数着用意すると長く使える
マタニティ服は、妊娠後すぐに用意すると妊娠直後から授乳中まで長らく使えてお得です。お腹が突然大きくなると、外で着れる服が突然なくなり焦るので、その前に用意すべしです。
出産入院時は、洋服をぬぎ着するので、ぬぎやすくゆったりめの授乳可な服が、いろいろとはかどります。産んだらすぐ授乳開始で体もぼろぼろなので、しめつける服は本当にムリです。
ちなみに、産まれたあともお腹はしばらく引っ込まないので、マタニティ服しか着れません。
冬は、外で授乳可な服が便利です。下から上までつながってて胸が開かない冬にありがちなワンピとか、全部脱がなきゃ授乳できないってことになりますからね…。
スィートマミーのデザインはかわいいです。そしてオフィス用デザインの服があると、出勤が楽しみに。出産後もおでかけ時に大活躍。
素材もオーガニックコットンなど、安心素材が多め。私は赤ちゃんにも祝い事用の袴を買いました。
産後オーストラリアに引っ越したのですが、こっちの冬に赤ちゃんと一緒に着れるコートが大活躍。外国じゃ、こんな素敵な服は手に入らないのでありがたいです。
これ、マタニティ服なの?と思うような服もあって、見るのも楽しいですよ。
無痛分娩レポまとめ
無痛分娩+立ち合いのレポでした。費用は15万円かかりましたが、結果痛みをずいぶん軽減でき、体の回復を早められた気がしています。
選んだ産科では、夫も立ち会えて感動的なひとときとなりました。
痛みに涙ぐみうまく歩けない私を、タクシーに乗せて病院に連れていき、高熱な中りきむ私を長時間ろくに寝ずに看護し、スポーツドリンク、手を握る、体をさするなどで最後まで支え続けてくれた夫。
2人だけで荒波を乗り越えた思い出がまた1つ増え、信頼と愛情、絆がさらに深まりました。
パートナーと2人の体から生まれた命の誕生の瞬間を共有することは、かけがえのない思い出になります。
今は出産もいろいろなオプションがありますね。
この記事を読んでいる方が、最適なバースプランに出会え、すばらしい出産の瞬間を迎えられることを祈ります。