海外でもキラキラネームってあるの?
あるよ。どっちかというと、読めない名前とかじゃないな。
一般的じゃなくて、おどろきな意味の名前とか。
男(アダム)に心姫(はあと)、紅葉(メイプル)、桃花(ピンク)、夢姫(ゆらり)、天音(ソプラ)、奏夢(りずむ)…。
今年も、日本ではなかなか読むのが難しいユニークな名前がたくさん誕生していますね。正しく読んでもらうのが大変そうです。
海外の欧米圏でも、日本でいうキラキラネームのような名前があります。
日本語のように「音」や「漢字」に意味を持たせるようなことが無いので、キラキラネームとは若干異なりますが、一般的ではないために社会的には風変りな名前として取り上げられています。
この記事では、海外で過去から昨今までに報道されたキラキラネームをご紹介します。
この記事を読むと、昔からちょっと風変わりと思われていた名前や、最近話題になった欧米圏のキラキラネームを知れますよ。
それではさっそくご案内しますね。
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海外のキラキラネームは、どんなもの?
海外では、日本で俗にいうキラキラネームとは少し異なり、以下のような名前がキラキラネームと思われるものにあたります。
① ユニークすぎる名前
② 子どもの名前の意味としてふさわしくない意味を持つ名前
なぜなら、日本のような漢字と読み仮名のシステム、また音に意味を持たせるなどの仕組みがないためです。
具体的な例を次の項から見ていきます。
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海外のキラキラネーム|セレブの有名なキラキラネーム
セレブによるキラキラネームをみてみましょう。
有名な例は、以下のとおりです。
イーロン・マスクのお子さん
2020年、2022年にテスラやツイッター社の買収で有名なイーロン・マスクがつけた子どもの名前は、きらきらネームといえます。
とてもユニークで、世界中をざわつかせました。実際、どのように読むのが正しいのかは謎です。
● X Æ A-12:通称は”X”
意味は以下のとおりだそうです。
•X, the unknown variable ⚔️
— 𝔊𝔯𝔦𝔪𝔢𝔰 (@Grimezsz) May 6, 2020
•Æ, my elven spelling of Ai (love &/or Artificial intelligence)
•A-12 = precursor to SR-17 (our favorite aircraft). No weapons, no defenses, just speed. Great in battle, but non-violent 🤍
+
(A=Archangel, my favorite song)
(⚔️🐁 metal rat)
● Exa Dark Sideræl:通称は”Y”
意味は以下のとおりです。
深いですね。かなり工学的。ロボット的な名前に感じられます。
ビヨンセのお子さん
● Blue Ivy:ブルー・アイビー(青い蔦)
知る人ぞ知るビヨンセの娘さんの名前です。ブルーは、あまり一般的な名前ではありません。
しかし、「青い蔦」という響き。幻想的で美しいですね。
カニエ・ウェストとキム・カーダシアンのお子さん
● North West:ノース・ウェスト(北西)
ノースと名づけられました。一緒に読むと、ノース・ウェスト。北西という名前。方角の名前でかっこいい気もします。
ヴィン・レイムスとデボラ・リーズのお子さん
● Reign Beau:レイン・ボー
Reign(統べるもの)とBeau(美)と名づけられました。続けて読むとレインボー。虹ですね。
ReignとBeauそのものでも意味が美しいし、続けても「虹」の意味があるこの名前。ぜんたいでみても美しい名前だと思います。
海外のキラキラネーム|記号が入った名前
記号を名前の中に利用したキラキラネームです。アメリカの多くの州では、記号が名前に利用できません。しかし、$マークが入った名前の例が過去にあったようです。
● $helly
Shellyは、Michelle(ミシェル)に似た名前としてよく見かけられます。しかし、Sに一本線を入れれば$マーク。
$マークにしただけで、ずいぶんと印象が変わりますね。
海外のキラキラネーム|ユニークな名前
親御さんにより創作されたユニークなキラキラネームをみてみましょう。
日本でも「王子様」と名づけられ、のちに変更した方がいましたね。好きなものや嗜好品、思想など、子どもの名前に自分のユニークな考えを反映したいと考える方がいるようです。
● Cyanide:シアン(青酸)化合物(2016年、裁判所により却下されている。)
青酸化合物なんて、おどろおどろしい名前ですが、2016年、子どもにこの名前をつけようとして却下された方がいました。
● Marijuana Pepsi:マリファナ(大麻)・ペプシ
ウィスコンシンに実在する方の名前です。マリファナとペプシコーラとのことで親御さんはヒッピーだったのでしょうね。
この名前とともに生きていくのは大変だったと本人は語っています。周りの人には、少し発音を変えて、マリアンナなどと呼んでもらっているようです。
● FIFA:(フィファ)
親御さんは、よほどのサッカー好きなのでしょう。
● Maybelline:メイベリン
2017年、アメリカで、すくなくとも20人の女の子が、この名前をつけられています。この化粧品会社のファンなのか、音が気に入ったかですね。
● Talula Does The Hula From Hawaii:フラをするハワイから来たタルラ
ニュージーランドで実際につけられた名前です。しかし、本人の意志により名前は変更されました。
● Spicy:スパイシー
1800年代に名前のリストに入っていました。刺激の強いキャラを連想します。
● Cinnamon:シナモン
スパイシーに似た名前です。1960年代に比較的人気な名前で、1969年には200人以上が登録されています。
● Cricket:こおろぎ
過去にCricket Pearl(クリケット・パール)と名づけられた人がいました。
● Wealthy:裕福な
1800年代に7人以上の人がこの名前をつけられています。お金に困ることが無いように、という親心でもある気がしますね。
● KVIIIlyn:ケイトリン(Caitlin)
ケイトリンは昔からよく使われた伝統的な名前です。しかし、親御さんはちょっと手を加えて、ユニークにしたかった模様です。
Caitlinのケイトの発音部分を、K(ケイ)とVIII(ローマ数字のエイト)にわけたんですね。
他人が正しく発音できない名前であることは間違いありません。これは、日本のキラキラネームに近いですね。
● Nevaeh:ネヴェー
”Heaven”を反対から書いたものです。単語を反対にして名前にするというこの名づけ方は、2000年代にアメリカで少し流行したようです。
● Otter:カワウソ
親御さんは、「カワウソの愛らしさと頭の良さ」に心から関心していて、この名前をつけたそう。
● Abcde:エー、ビー、シー、ディー、イー
かなり変わった名前に感じますが、実在する名前です。出会ったら一瞬で覚えてもらえる名前ですね。
海外のキラキラネーム|苗字などとセットでつけられた名前
海外でも、「苗字やミドルネームと名前がセットで読まれるとキラキラネームになる名前」があります。
日本でも「あんどう なつ」、「だて まき」、「みずた まり」、「おみ あい」などの例がありますね。
● Shanda (Lear):シャンダ・リア―
シャンダは、一般的な名前ではありません。そして、苗字がリアさんという方が、娘さんにシャンダという名前をつけました。
続けて読むと、「シャンデリア」。…悪くはないですが、ずっとこの名前について突っ込まれる人生になりますね。
● Tu Morrow:トゥ・モロー
モローさんの家に生まれ、トゥという名前がつけられた方がいたようです。続けて読むと、トゥモローですね。
しかし、「Tu」はもちろん一般的な名前ではありません。
海外のキラキラネーム|歴史にかかわる名前
「多くの人が悪い印象を持つ歴史的人物の名」はキラキラネームといえます。
多くの人が、聞いただけでネガティブなイメージを持ちかねない名前で、子どもの人生に大きな影響が生じると考えられます。
● Adolf Hitler:アドルフ・ヒトラー
この名前が届け出され、受けつけされた事実に驚きですが、現存する名前です。
海外のキラキラネーム|武器に関連する名前
武器の名前もキラキラネームといえるでしょう。
本来であれば、もっとも避けられるべき名前ですが、アメリカでは武器に関する名前を子どもにつける人は少なからずいるようです。
● Gunner:ガンナー(銃使い)
● Pistol:ピストル
● Archer:アーチャー(弓使い)
● Cannon:キャノン(大砲)
● Danger:デンジャー(危険)
● Trigger :トリガー(発砲)
● Caliber:カリバー(銃の口径)
● Mace:メイス(ほこ)
● Dagger:ダガー(短剣)
海外のキラキラネーム|犯罪関連の名前
犯罪関連の名前のキラキラネームもあります。いくつかの例をご紹介します。
● Arson:アーソン(放火)
● Fellony:フェロニー(felonyと同じ音:重罪)
● Hunter:ハンター(追跡者)
海外のキラキラネーム|不吉な名前
不吉なキラキラネームもあります。
日本でも「悪魔」という名前が却下された例がありました。海外の例をみてみましょう。
● Lucifer:ルシファー(堕天使)
ルシファーは「堕天使」として有名なことばですが、2017年には、372番目に人気な名前で、26,966人がルシファーと名づけられています。
堕天使の汚名が着せられるより以前、「ルシファー」はもともと「光を掲げる者」や「明けの明星」という美しい意味を持っていました。
しかし、今となっては、神と対立して天を追放されたものとして、サタン(悪魔)の代名詞としても使用される名詞です。
● Chaos:カオス(無秩序、混乱)
2021年には、米国で22人の男の子がカオスと名づけられています。
カオスと聞いただけで、本人も関わる人間も大変な人生を送りそうです。
● Rebel:レベル(反逆者)
2021年には、米国で129人の女の子と56人の男の子がレベルと名づけられています。
海外のキラキラネーム|まとめ
海外のキラキラネームをまとめました。日本でも海外でも、いろいろユニークな名前が考案されていますね。
「自分の子どもだから思い入れのある名前を」、「自分にとって意味のある名前を」と思って、あまりにもユニークな名前になることもあるのかもしれません。
しかし、その名前を長い生涯背負って生きていくのは、赤ちゃん本人。ものごころつきだした頃から、名前はずっと赤ちゃんとともにあります。
そして、赤ちゃんの人格は、親とは違う、新しい人格です。親がコントロールするものでも、すべきものではありません。
どんな名前にしろ、「生きていくうえで問題のない名前にしてあげたい」のが普通の親心かと思います。
あまりにも読めない名前や、ペットのような名前は、本人が生涯悩む原因にもなります。
実際のところ、裁判を起こし、名前を変更した例は日本でも海外でも多くあります。
世の中いろいろな考え方をする方がいるのでしょうが、私個人としては、それぞれの文化の中、また一般的にみて常識的な名前を授けたいと考えます。
その子の人生が、健やかに、問題なくスタートできるように。
それでは、また♪
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