セサミストリートに、象みたいな、マンモスみたいなのいたよね?
名前はなんだっけ?
セサミストリートにいる、象またはマンモスっぽいものは、「スナッフル」です。スナッフルパガスという種族のモンスターで、象でもマンモスでもありません。
セサミストリートのキャラクターの中でも、大きくて存在感抜群なスナッフル。彼が怒って地団駄を踏むと、地面が揺れるほど大きな存在です。
セサミストリートでは、メインキャラクターではありませんが、出てくるときはいつもビッグバードのそばにいるイメージ。
そんなスナッフルのことを深堀りしてみることにしました。結果、なかなか複雑な人間の社会背景を反映し、現在の設定に至ることが判明しました。
この記事を読むと、スナッフルの基本的な情報、初登場の瞬間、彼の謎の正体までを知れます。
それでは、さっそくご案内しますね。
セサミストリートの象?マンモス?名前はスナッフル!
スナッフィは、象でもマンモスでもありません。
その外見は、アリクイや象、マンモスに似ていて、長い鼻が生えてます(この鼻もスナッフルと呼ばれています。)。一方で、象のような耳はありません。足が短く、マンモスの特徴とも異なります。
▲ぼくは象じゃないんだってば。
全身は厚い茶色の毛におおわれ、恐竜のようなしっぽが生えています。そして長いまつげが目を守っていて、口の奥には歯があります。
▲歯みがきしてもらうスナッフィ。歯は、口の奥にあるよ。(5:50あたり)
象とマンモスっぽいスナッフルは、ビッグバードの空想の友達だった
1971年、セサミストリートの276話にはじめて登場したスナッフィは、ビッグバードにしか見えず、ほかの友達に会うときにいなくなる設定でした。
ビッグバードは、スナッフィをほかの友人に紹介しようと何度も試みていますが、いつも会わせる直前にスナッフィがいなくなり、ほかの友人に会わせることができません。
これは、「子どもが空想の友人と遊ぶ姿」をビッグバードとスナッフィで表現したものです。当時は、ほかの登場人物にも「空想の友達」が出てくることがありました。
▲スナッフィは、空想で、現実にいないの?さわれないの?ビッグバード自身も、「スナッフィは自分の空想が生みだしたモノなのかも…」と思いはじめていました。
そして、1985年に公開された映画”Follow That Bird”(あの鳥を追って)のなかで、ビッグバードは、スナッフィをはじめてセサミストリートで具現化できたようです。
▲「君は現実なんだね、スナッフル。」「そうだよ、ここにいるよ。」
スナッフィの話をするたびに、セサミストリートの人々に「また空想の友達の話?」と話を信じてもらえないビッグバード。みんなにスナッフィに会わせようとしてもなぜか会わせられず、疲れ果てていました。
ビッグバードは、1985年に放送された2096話ではじめてセサミストリートの人々にスナッフィを対面させることに成功しています。
2096話では、スナッフィがそばにいる間に「食べものだよ!」と大声で叫ぶことで、人々を寄せ集めてスナッフィに会わせようとします。
▲2096話:スナッフィは本当にいたんだ!疑ってごめん。これからビッグバードの言うことは、なんでも信じるよ。
皆にスナッフィを会わせられたビッグバードは、「言ったでしょ、スナッフィはいるって。」と長年の「信じてもらえないストレス」から解放されてほっとした様子。
276話~2096話(1971年~1985年)まで、なんと14年間もスナッフィはセサミストリートの人々と直接会って話したことがなかったんですね。すいぶんと長いこと「空想の友達」でした。
この2096話を皮切りに、スナッフィはセサミストリートに日常的に登場するようになります。
スナッフルは、ビッグバードの空想の友達で、ビッグバードがスナッフィのことをほかの人に話しても信じてもらえない設定は14年続きました。
しかし、スナッフィを空想上の友達のまま出演させ続けるのが話的に難しかったこと、そして「子どもが大人に自分が思う真実を伝えても、大人に信じてもらえない」と思わせる可能性があるとの視聴者の指摘を受け、設定が変更されます。
これで、スナッフィがほかの人にも見え、ビッグバードがほかの人に信じてもらえることになりました。
当時、こどもが巻き込まれる事件が頻発し、「子どもが『大人に真実を伝えても仕方がない』と思わせるようなことが無いように」との背景があったようです。
スナッフル登場当初の姿は、なかなか衝撃的
スナッフルが当初1971年の276話に登場した際、スナッフルは少し違う見た目をしていました。
その見た目はなかなか衝撃的です。頭はマンモスのように縦にとがっていて、目玉は黄色く、あっちとこっち、全然違う方向を見ています。性格は、暗く悲壮的で鬱っぽい話し方でした。
当時のキャッチフレーズは、”Oh, dear.(なんてこった)”と”Oh sad, very, very sad.(あぁ、とてもとても悲しいよ)”です。
しかし、この姿と性格は子どもを怖がらせたようで、その後目玉は白く、性格もフレンドリーに変更されました。
▲ビッグバードがはじめてスナッフルに出会った瞬間。トラウマになりそうな見た目です…。
スナッフルは、家族もいるよ
セサミストリートにはスナッフルの家族も登場しています。
▲ママスナッフルパガス、妹のAlice(アリス)。
▲妹とダンス。
もう1人、スナッフルパガスの友人、Rosalyn(ロザリン)という友達の名前も出てきます。
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まとめ:セサミストリートのスナッフルは、象やマンモスみたいだけど、象でもマンモスでもないよ
セサミストリートの象とマンモスっぽいモンスター、スナッフルパガスについてまとめました。
それにしても、彼の初回登場時の姿は、かなり衝撃的でした。以前はもっとマンモスっぽかったですね。耳が無いのも気がつきませんでした。耳はどういう構造なのか気になるところです。
スナッフィの存在を、ほかの友人に話しても長いこと信じてらえなかったビッグバード。かなり葛藤があったようです。
実際、ビッグバードに心情を重ねると、「ほかの人に自分の言ってることを信じてもらえない」ってつらいことだと思うんです。
過去の設定から今のバージョンへの設定の変更は、現代社会を背景に、子どもへの心理に配慮した結果とのことでした。こうして、人間の世界は少しずつ、ちょっとしたことで発生しうる心の障壁を解消していくんですね。
よかった、いろいろ事情があったみたいだけど、ビッグバードがほかの人に信じてもらえる結果になって。
スナッフィが象とかマンモスだと思ってた私みたいな方々に、この記事が役にたつことを祈ります。
では、また♪
▲Good Morning Americaにも出てます。
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