ねぇねぇ、海外で働くってどういう感じ?
楽しいわよ!ちょっとこの記事で話してみるわね。
海外で働くことに興味がありますか?
海外で実際に働くということに、漠然としたイメージ、憧れを持っている人も多いと思います。
海外で働くという経験は、日本にいる時よりも、物事に対してより多くの視点を学ぶことができ、正直言って本当に楽しいです。
なぜなら、現地生活は分からないことばかりのサバイバルゲーム。毎日が日本で毎日同じ生活を送るよりもドラマチックな生活になります。新鮮な環境で新しいことを学び続けられる毎日で、まるで自分の人生が映画の登場人物のように感じられます。
こんにちは、れとです。
今まで計10年程、3か国で駐在していました。
地域は、米国、ヨーロッパとバルカン地域。今はアメリカで仕事をお休みしています。
この記事は、実際の体験を含めた「海外で働くことはどういうことか」をメリットとデメリットを中心にご紹介しています。
将来的に海外で働くことに興味のある方におすすめの記事です。
海外で働くことの魅力、メリットとは
「外国で仕事をする。」
この言葉を聞くだけで、私は楽しそうに感じてしまいます。
なんだか旅行しながら生きているような、楽観的なイメージがありませんか?
そんなイメージだとすると、半分くらいは合ってます。
海外に出てからは、日本で働いていた頃よりは、ずっと時間に余裕があったし、毎日は100倍くらい楽しい日々です。
具体的には、海外で働くことは、こんなことがメリットです。
具体的に説明していきますね。
自分らしく生きられる
これは他の人はどうか分かりませんが、私の場合外国でコミュニケーションをとろうとすると、日本で人と話すよりももっと「地」が出せます。
自分らしさですね。
理由は、自分的には以下のようなことからかと感じています。
3つ目の社会的同調圧力は結構影響が大きいです。
私は、日本の社会では、「他と一緒でなければならない」といった価値観が強く、私自身、他人と自分を比較して気にしてしまう傾向にあります。
これが、海外で働くと何も気にしなくなるので、まるで自分をがんじがらめにしていた縄が一気に解きほどかれたような気がします。
私の場合、海外で働く方が自分が自分らしく振舞え、それは私にとって人生を数倍楽しむことができる一つの理由になっています。
新しい風景と挑戦でわくわくする毎日
駐在をしていると、色々な国に行く機会も得ることができます。私も仕事を通じ、色々な国に行きました。
毎回行ったことの無い地域で出会うのは、自分の人生で経験したことがない新しい風景と新しい雰囲気。
日本では見る事のできなかった風景が広がります。どこまでも荒野が続いたり、滝の先にまた滝がある自然たっぷりの地域、煌びやかなネオンサインが町中を包み込む街、不思議なアイテムが店頭に並ぶストリート、不思議な恰好をした人達。
地球は広いです。
せっかく地球に生まれたのだから、楽しめる所は全て楽しみたいですよね。
陽気で日本ではありえない程の明るさを振りまく人達、陰鬱な人達、理解できない人達、本当に様々な人に会います。
毎回そんな新しい環境で新しいことを見聞きするのは本当に楽しいですね。
新しい事、新しい人を通じ、新しい視点をたくさん得ることができます。
仕事にやりがいを感じられる
仕事についていれば、やはり泥臭い部分ももちろんあります。
仕事への全体の感想は実際のところどうかというと、
自分が理解できない未知の文化の中で、時に理屈が全く通用しない人たちと、いかに建設的に事が進められるかということを考える日々が続く
相手の文化の中に日本の文化パーツを組み込む。
そのために現地の文化に合ったシステムを現地の人々と一緒に、少しずつお互いを理解しあいながら作り上げるって感じですね。
逃げられないので、結構大変なことも多いんです。でもやっぱり大きなやりがいがあります。
後述しますが、まるでRPGなんです。
達成感を得ることは多くて、人生の一部として経験できていることに感謝しています。
日本にいる時よりも毎日ちゃんと寝れる
え?そんなこと?と思われるかもしれませんが、日本では、朝9時に出勤して、朝4時に帰るとかザラな生活を送っていたので、毎日寝られるようになって本当に幸せでした。
海外で働くと残業時間が減ります。
なぜなら社会全体が残業を許容していない地域は多くあり、自分一人が組織に残ったところでできることが限られるためです。
海外で仕事をすることのデメリット/辛いこと
これはデメリット!と思うことも紹介しておきますね。
日本の組織と現地の常識の間にはさまれる
日本と外国の組織って仕事の進め方がまったく異なります。それぞれの特徴です。
結果、何が起こるかというと、
駐在員は、日本側が求めてくる情報を締め切りまでに提出できないし、やり遂げられないという状態になります。
現地の人達は、何でもスピードが緩いですから。これは、発展したアメリカですら緩いです。緩いだけじゃないくて、仕事を頼んでもやってくれないことなんて、日常茶飯事。平気で嘘つく人もいます。
いずれにしろ、世界中で、日本人は圧倒的にせっかちで、物事を詳細までツメます。
だから日本ではいいものが出来上がるのですが、この日本の温度と現地の温度に挟まれるのは、かなりのストレス。日本の組織に「できない」って言っても、「何がなんでもやれ」って回答が来るだけです。でも現地人は動かないし、何も決めないので埒があきません。
しかも、駐在というのは少人数で回しています。自分の仲間として一緒に仕事してくれる人も限られるので、一人で踏ん張らなくてはならない場面も多々あります。
独りぼっちで駆けずり回って、「見つからない回答」を用意しようとして、日本から押し寄せるプレッシャーに晒され続ける。
これは、駐在が皆抱える「精神的辛さ、孤独感」だろうなと思います。
おまけに、家族がいない場合。家に帰っても一人ですからね。こぼす相手もいません。
まぁでもデメリットとして覚悟すべきようなことは、これだけです。
宗教、文化背景の違いが様々なことに影響するとき
単一民族で宗教心の薄い日本人にとってはとても理解しがたい、宗教、文化背景の違いによって生じる困ったいさかいが起こることがあります。
ヨーロッパでは色々な宗教の方々がいるので、国によってはそれぞれの宗教に特に配慮する必要があります。私がいたある国では、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、ロシア正教等、多数の宗教の方々が一緒に住んでいました。
時はラマダン。ラマダン、というのはイスラム教の「聖なる月」で、およそ一か月の間、イスラム教を宗教とする多くの国で断食等の慣習が行われます。詳しいラマダンの説明はこちらへどうぞ(ウィキ)。
そして、現地の皆さんとは、こんな会話になります。因みに、大抵異教徒同士は仲が良くありません。
れと 「皆が立食形式で話せるように、カフェで集まりを開催しようと思いますが、来れますか?」 |
ムスリムAさん「私たちはムスリムなので、日が沈むまでは何も口にしません。何も頼めないのでカフェに滞在できません。夜8時半以降なら飲食できますが、それだと遅すぎます。」 |
キリスト教Bさん「飲食できない人は仕方ないので、飲食できる集まれる人だけで集まりましょう。」 |
れと「皆が集まれる必要があります。カフェではダメなら、他の場所はどうですか。夜8時半以降に集まるのは難しいですか。」 |
Aさん「夜だと皆来ません。カフェ以外の適当な場所はありません…。どうしましょう。」 |
Bさん「集まれる人だけでカフェでやれば、とりあえずは開催できますよね(怒)。飲食したい人はできますし。カフェでやりましょう。来れない人は来なくていいです。」 |
万事が万事この調子。会話の端っこに静かに火花が散って、喧嘩一歩寸前です。この土地の問題は、現地の人同士の仲たがいですね。宗教が絡むと、皆譲歩できません。
こんな小さなことでもこういう状態なので、大きなことをしようと思うと地元民の仲たがいが表面化して本当に事が進みませんでした。宗教によってそれぞれ受けている教育が異なる場合も多く、この方々の意見をまとめ上げることはなかなか大変です。
単一民族の日本だと、受けている教育も皆同等で、同じような意識構造が構築されて育っています。そのため、統一感のある結果が自動的に導き出され、こういった些細な考えの違いが露呈して火花が散るということはあまり起きないんですよね。
日本の場合、自己主張を良しとはされていない教育も強く、同調圧力もあって右倣え的なので、欧米の自己主張型の環境に入ると、その違和感に驚くこともあります。
責任感ゼロな現地人に遭った時
国や地域の文化によっては、約束の概念も薄いです。
✔ 行事に参加すると言っておきながら来ない
✔ やると言っておきながらやらない
✔ ぎりぎりにならないと取り組まない
✔ とても有効と思えないとんでもない文書を発行してくる
✔ 堂々と責任をとらない
✔ 責任感ゼロ
✔ 仕組みが機能しておらず、現地の偉い人とコネが無いと何も動かない
等、仕事に支障を及ぼすことを挙げたら枚挙に暇がない。これらにいちいち腹を立ててたら自滅します。
関係各所が誰も仕事をしてくれないので、締め切りに追われた私がそれを催促し続ける毎日が続いたことがありました。催促が私の仕事なのかと思う程。本当に自分の仕事が何なのかわからなくなりました。
日本がどれだけ素晴らしい仕組みを作り上げ、機能しているかは、外国で働くとすぐ実感することができると思います。(その日本の素晴らしい仕組みの一端として働くのは大変ですが。)
でも、こうした文化に慣れて来ると、「またか」と思うとともに、攻略法が見えてきます。
海外生活は非日常的
日本人にとって、「海外にいる」という響きは非日常的な感覚がありますよね。
私の場合、外国にいる時間は、ずっと非日常的な感覚のままです。
もう長いこと日本と海外を行ったり来たりする生活をしていますが、いまだに東京に戻る度に夢から現実に戻るような感覚があります。
以前、東京で小さな部屋に住み、満員電車で長距離通勤。コンクリートでできた画一的な風景のビル群の中、倉庫のようなオフィスで、残業は朝までという環境で数年間働いたことがあります。
崇高で、大局的な目的があって働いていて、かつ丈夫な人は、そんな環境乗り越えられるのでしょうけど、私はそんなに強くありませんでした。この状況をどうにか打破する頭の良さも持ち合わせていませんでした。結果、この日々でトラウマを抱えてしまいました。
当時の東京での辛い生活のイメージがとても強いので、このイメージが外国に滞在している時間に更に非日常感をもたらしています。
どんな生活をするかによると思いますが、私の場合、余程不健康な国に行かない限り、外国滞在中は、東京よりも健康的な生活を送ることができます。
住む街によっては健康に配慮がなされていて、アパート付近にスポーツ施設やスイミングプール等が併設されていたりすることが標準である都市も多いので、その恩恵も享受しています。
地域によっては、プールサイドで水着で仕事とか、そんなことが「普通である」環境が整っています。
きっと、これから先、どんなに長いこと外国で過ごしても、どれだけ海外での居住生活が「現実」になっても、ずっと海外にいる時間は非日常的なのだろうな、と思います。
海外で仕事をして得られるもの
私にとっては、海外生活は、RPGの世界にいるような感覚というのが一番近いです。
実際、冒険に出るようなものですし、RPGに出てきそうな美しい国や街で働くこともあります。(その反対の酷い環境の場合もありますが。)そして、そこで何かに挑戦する。そして、それをクリアできた!という達成感。これがすごい充実感です。
まさにRPG。ドラクエか、ファイナルファンタジーの世界です。変な人(モンスター)にもいっぱい会いますね。
そんな海外生活をするからこそ、得られるものがあります。
一つずつ見て行きますね。
現地の誰かと何かを成し遂げた時の達成感
最初は何を言っているのかすらわからなかった現地の誰かと分かりあえ、何かを一緒に成し遂げた時。
この時は、本当に嬉しさがこみ上げます。思わずお互いを抱きしめ合ってしまうような感動を分かち合うことができます。
異文化コミュニケーションが好きな人は、挑戦の多い環境であればある程、はまるかもしれませんね。異文化コミュニケーションの醍醐味です。
新しい視点/視野の拡大
日本では得ることのできなかった視点を得ることができます。
ニュースを見ているだけでも、日本以外の様々な国で起こっていることを追うようになり、世界を大局的な視点で見ることができるようになります。
宗教や、上下関係の在り方など、国や地域で異なることを目の当たりにし、自分もその中でサバイバルしていくことで、どんな環境にも柔軟に対応することのできる姿勢と自信も生まれます。
将来の可能性を広げる新しい知識の取得
海外で働くと、確実に新しい知識が嫌が応にも身につきます。語学はもちろんのこと、その土地の慣習や宗教、人との付き合い方、全てについて学ぶことになります。
現地のビジネスに関わるのであれば、そのビジネスの特徴も覚えますね。
新しい知識は、その後将来に必ず使える時が来て、もしかすると、あなたの将来に大きな展開をもたらすかもしれません。
その他色々な場所を転々としていて感じることは?
体感時間が長くなります。
毎回慣れない土地に移動して、言語、文化、風景等に慣れるまでの間は、時間が長く感じます。それを数年間単位で繰り返すと、不思議なことに体感時間が長くなるんです!笑
(私だけの可能性もありますが。)
何かを繰り返す人生じゃなくなるからですかね?
移動する度に時間の感じ方がゆっくりになって、どこか一つの地域で生きるより長く生きることができている気がします。
まとめ
まとめると
「海外で働くのって、楽しい。大変なこともあるけど、一度は経験してみるべき!」です。
100%貴重で確実に楽しい経験をすることができます。
人生は一度きり。ひとところに留まって生きていたって、もちろん素晴らしい人生を送ることも可能です。ですが、日本以外の世界を是非自分の目で見て、そして全く文化の異なる地で生活することに挑戦してみて下さい。
その後の人生の価値観を180度変えてくれること間違いなしです。