ケトジェニックダイエットで食べてもよい食材を教えてください。
なるべくバラエティ豊かに教えてもらえるとうれしいです。
こんな疑問をお持ちの方向けの記事です。
ケトジェニックダイエットを開始してずいぶん経ちます。私は糖質をとると体のあちこちに不快な症状が出る病気に悩まされ、ケトジェニックダイエットを開始しました。
からだに症状が出たため、糖質がからだに与える影響について考えざるをえなくなりました。ケトダイエットを続けている現在、からだが段々と健康になるのを実感中です。
とはいえ、最初からかんたんにケトジェニックダイエットのことを理解できたわけではありません。ケトジェニックダイエットはじめたばかりの頃は、こんな疑問を持っていました。
「ケトジェニックダイエット…?利用できる食材って何?糖質が低いってどうやったらわかるの?料理できるレシピを探すのが大変だし面倒すぎる…!」
でも、今ではすっかり何がケトジェニック食材なのかわかるようになりました。この記事が同じような疑問を持つ方のお役に立てばと思います。
ケトジェニックダイエットでは、1日の炭水化物を20g~50gに制限します。
ケトの低糖質、高脂質な食事法は、減量や糖尿病に効果があるとされていますよ。
ちなみに、食べられる量を知ることも大切です。まだ1日に食べてよい量の計算がまだの方は、こちらのリンクから計算もしてみてください。
>> ケトジェニックのカロリー設定、糖質量と脂質量の計算。【事実】やれば体が変わります
ケトジェニックダイエットに大切な「PFCバランス」の計算を知ることで、もっとかんたんに食事を組み立てることができますよ。
それでは、さっそくケトジェニックダイエットでおすすめの食材を紹介しますね!
ケトジェニックダイエットで食べていいものとは?おすすめの一般食材
けっこうな品目が制限されてしまうんじゃ…と思いきや、けっこうたくさん食べられるものがあります。
一度なんとなくのルールに慣れてしまえば、けっこう簡単にレシピもできます。
具体的な食材をみていきましょう!
魚介類
魚介類にはケトジェニックフレンドリーな食材が多くあります。
サーモン、いわし、さばなどの脂質の高い魚は、ビタミンBやカリウム、オメガ3脂肪酸など人間に必要なミネラルが含まれていながらほとんど糖質がなく、ケトジェニックダイエットに適当です。
脂質の高い魚は、肥満に悩む人々のインスリンレベルを下げ、インスリン感受性も高めるとの研究結果もあります。魚介類の摂取は、さまざまな疾病の予防にも役立つとされています。
魚だけではなく、エビやカニも糖質がなく良質なたんぱく質を得られる食材です。
とはいえ、すべての魚介類がOK!というわけではありません。以下は、糖質のある魚介の食材の「100gあたり」に含まれる糖質量です。
1日あたりに食べられる糖質量を勘案しつつ、適度にとり入れましょう。
糖質の低い野菜
でんぷん質の少ない野菜は、カロリーと糖質が低い一方、ビタミンCやその他のミネラルを豊富に含むため栄養満点で、ケトジェニックダイエットに適しています。
多くの野菜には、からだの中で消化されない食物繊維がふんだんに含まれています。
この食物繊維は、糖質の一部でありながら、糖質としてカウントされません。なぜなら、からだの中で消化されずに排出されるためです。
そのため、ケトジェニックダイエットをする際の糖質量の確認にあたっては、実質の糖質量を確認します。
実質糖質量 = 全糖質量 ー 食物繊維
計算式は上記のとおりで、糖質のなかでも食物繊維の部分は省いて計算します。
以下は、ケトジェニックダイエットにとくにおすすめな野菜の種類です。
一方で、でんぷん質を含むじゃがいもなど、根菜類には注意が必要です。
少量食べるだけで、1日の糖質制限量を超えてしまう可能性があるほど糖質が含まれているためです。
(でんぷん質でも「冷たい状態で食べれば『レジスタンススターチ』となり食物繊維と同じはたらきをするため、胃で吸収されないものもある」という研究結果もあります。
とはいえ、この研究は、温度やぜんぶが食物繊維になりうるのかなど具体的な数字が出てこないのが実際のところ。現段階では、実際『レジスタンススターチ』として食べるには具体的にどうすべきかが曖昧です。)
チーズ類
チーズは、低脂質で高脂質な、ケトジェニックダイエット実践者にうれしいたべものです。
また、チーズを日頃から摂取することは、年齢とともに弱くなる筋肉の「量と強さ」の保持を助けます。
ケトジェニックでメジャーなチーズリストは以下のとおりです。
通常、普通の天然由来のチーズはケトジェニックであるはずです。
チーズに味つけされていたり、さらに加工がされている場合は、余計な調味料が含まれている可能性があります。
糖質が加えられていないか確認しましょう。
アボカド
アボカドは、糖質が少なく脂質の多い野菜で、とくにケトジェニックダイエットにおすすめの食材です。
アボカド約半分(100g)に含まれる糖質は約9gです。しかし、そのうち7gは食物繊維。そのため、実質糖質量はたったの2gです。
ほかにもビタミンやカリウムなどのミネラルがふんだんに含まれています。カリウムは、からだをケトーシスの状態に導くのを助けます。
肉類
肉類は、ケトジェニックダイエットに適した食材です。
なぜなら、糖質が含まれず、ビタミンBなどの人間に欠かせないミネラルを豊富に含むためです。
もちろん、たんぱく質が豊富に含まれていることも重要なポイントです。たんぱく質は、低糖質な食事をとっていたとしても、筋肉量を保つのを助けます。
肉の種類としては、Grass-fed(牧草で育てられた家畜)がよいとされています。
なぜなら、牧草で育てられた家畜は、オメガ3脂肪酸やリノレン酸、抗酸化物質の量が穀物飼料を与えられた動物と比べると多くなっているためです。
卵
大き目のたまご1つに含まれる栄養素は以下のとおりで、たまごはケトジェニックダイエットに最適なたべものです。
たまごは、満腹感を生じさせるたべものでもあります。
ココナツオイル
ココナツオイルは、ケトジェニックダイエットに有用な成分を多く含みます。
まず、中鎖脂肪酸(MCTs)が含まれます。中鎖脂肪酸は直接肝臓に運ばれ、ケトン体に変わり、からだのエネルギーとしてすぐに利用されます。
もう1つ含まれているものがラウリン酸です。このラウリン酸と中鎖脂肪酸がケトーシスの状態をより長く保つ作用を持つとされています。
ある研究では、ココナツオイルは減量に有効であるとの結果も出ています。
ココナツオイルから作られるMCTオイルについては、こちらの記事でも詳しく解説しているので、興味のある方はどうぞ。
ギリシャヨーグルトとカッテージチーズ
ギリシャヨーグルトとカッテージチーズは、高たんぱくな食材です。少量の糖質は含まれていますが、ケトジェニックと考えられています。
カップ半分(105g)に含まれる糖質量とたんぱく質は以下のとおりです。
両方の食材ともに、食欲を抑え、満腹感をあげる作用をもちます。
ナッツやシナモンなどを加えたり、その他のスパイスを加えることで、ケトジェニックなスナックとして食べられます。
オリーブオイル
オリーブオイルは、糖質を一切含みません。そのため、ドレッシングやマヨネーズのベースとして最適です。
オリーブオイルには、心臓に関する疾病を予防する効果や、からだの炎症を抑える効果があります。
ナッツ類と種子類
ナッツと種子類は、高脂質で低糖質なヘルシーなたべものです。
ナッツを食べることは、心臓に関する疾病やある種のがん、鬱、その他の慢性的な病の予防になるとされています。
ナッツと種子には食物繊維も多く含まれ、満腹感を生じさせるとともにカロリーの吸収を低下させる効力ももちます。
一方で、それぞれのナッツに含まれる糖質量には、けっこうな幅があるので食べる量には注意が必要です。以下は、一般的なナッツの糖質量です。
種類によっては、けっこうな量になりますね。食べすぎには注意しましょう。
ベリー類
多くのくだものは糖質が多くケトジェニックダイエットに適しません。
一方で、くだもののなかでもベリー類だけはケトジェニックなたべものといえます。
なぜならベリー類は糖質が低く、食物繊維が多いためです。
ベリー類は抗酸化作用もあり、からだの炎症を沈めたり、疾病を予防してくれる効果ももっています。
以下は、一般的なベリー類の100gあたりの実質糖質量です。
バターとクリーム
バターとクリームは、良質な脂質を摂取できるケトジェニックなたべものです。一方で糖質はほとんど含まれていません。
バターとクリームに含まれる飽和脂肪酸が心臓病を引き起こすと信じられていたときがありましたが、その後の研究により、飽和脂肪酸は心臓病に関係がないことがわかっています。
高脂質なものを食べることは、普通量であれば心臓発作や心筋梗塞のリスクを減らすという研究結果もえられています。
バターとクリームにはリノレン酸や脂肪酸も含まれていて、減量に貢献するとされています。(Healthline)
しらたき
しらたきはケトジェニックダイエットの強い味方です。アメリカでもどこのスーパーでも入手可能になりました。
しらたきは、1食分食べたとしても糖質が1gで15カロリーです。そのほとんどが水でできています。
しらたきには粘性のある繊維が含まれていて、消化器官をゆっくりと通り抜けます。そのため、空腹感をおさえ、血糖値があがるのも防ぐ効果があります。
しらたきは最近はさまざまな形で売られるようになりました。ご飯風、スパゲティ、フェットチーネ風などいろいろです。
おかげでさまざまな料理の代替品として利用できます。
オリーブ
オリーブには抗酸化作用があり、炎症を抑える効果や細胞がダメージを受けた際に保護してくれる効果が期待できます。
オリーブには糖質が含まれますが、その半分は食物繊維です。
そのため、実質の糖質量は少なくなっています。10個のオリーブには2gの糖質が含まれ、うち1gが食物繊維です。
コーヒーとお茶
コーヒーとお茶は、糖質の無い健康的な飲みものです。
一方でカフェインが含まれますが、カフェインは代謝をあげ、頭を冴えさせたり、ムードをあげたりする効果もあります。
ただ、コーヒーやお茶に何かが加えられている飲みものは、糖質が多く含まれている可能性があります。糖質には注意しましょう。
ダークチョコレートとココアパウダー
チョコレートは、食べすぎなければケトジェニックな食べものです。チョコレート28g中に含まれる実質糖質量は3gとなっています。
ダークチョコレートとココアパウダーには、抗酸化作用もあり、健康に寄与する食品です。
ただ、もちろん糖質が含まれていればケトジェニックではありません。糖質が入っていないものを選びましょう。
ケトジェニックダイエットで食べていいものとは?|粉もの
ケトジェニックダイエットを開始したら、まず見直すべきは「粉もの」食材です。なぜなら、粉ものには残念ながらかなりの糖質が含まれているためです。
粉ものを見直すだけで、相当量の糖質をカットできます。
低糖質、ケトジェニックダイエットをしなければならなくなったら、とりあえず最低限切り替えるべき粉もの食材を紹介します。
小麦粉、薄力粉は、「おからパウダー」と「アーモンドパウダー」を購入すると大抵の料理の代用レシピが見つかります。
片栗粉は、実はじゃがいものでんぷん質です。そのため、大さじ1で8gの糖質を含みます。片栗粉っておいしいのでいろいろ多めに入れちゃうんですよね。気づかぬうちに相当な量になっていることもあります。
片栗粉は「サイリウムハスク」という食材で代用可能です。
おからパウダー
おからパウダーはとても低糖質で、薄力粉の代わりとして使われます。
薄力粉と比較すると、実質糖質は以下のとおりです。
糖質 | 食物繊維 | 実質糖質 | |
薄力粉 | 75.9g | 2.5g | 73.3g |
おからパウダー | 66g | 57g | 9g |
※100gあたりの糖質
以下のような超微粉のものがおすすめです。
日本:
アメリカ:
このアメリカのおからパウダーは、とても微粉でお菓子づくりに使いやすいです。
アーモンドパウダー
アーモンドパウダーはこちらを利用しています。アーモンドパウダーとプードルは、フランス語と英語の言い方の違いなだけで、内容は一緒です。
小麦粉 | 73.3g |
アーモンドパウダー ※ | 7g |
日本
アメリカ
>> Bob’s Red Mill Almond Flour
サイリウムハスク
オオバコからできたサイリウムハスクは、片栗粉の代わりとして利用されます。固さを調整すれば、お餅もできます。
サイリウムハスクは、オオバコとも呼ばれます。「オオバコ」と聞くと、むかしは土手や公園でやっていた「草ずもう」を思い出す方もいるかもしれませんね。
溶かせばとろみと粘りが出て、肉やパンに入れればつなぎに。飲み物に溶かしてゼリーもOK。工夫次第でいろいろな料理に使えます。
使う量は、片栗粉の1/5ほどで済みます。
そして、驚きなのが糖質ゼロなこと。片栗粉は大さじ1で8gほど糖質が入っているので、切り替えればかなりの糖質カットになります。
一方で、この食材は「食物繊維のかたまり」です。食べ過ぎれば逆にお腹を壊します。摂取量は1日20gほどまでにとどめましょう。
日本:
日本でみんなが買っている人気商品のサイリウムハスクはこちらです。
アメリカ:
アメリカでは、これを利用しています。KETOの認証がされていて、安心な商品です。使い勝手もばっちりです。
ケトジェニックダイエットで食べていいものとは?|甘いもの
ケトジェニックダイエットを開始して、「糖質を食べるな」と自分に言い聞かせると余計に食べたくなるのが「甘いもの」です。
甘いものは、砂糖を避けて適切な甘味料の代替品を利用すれば食べられます。ケトジェニックダイエットを開始するなら、まずはキッチンにある砂糖を甘味代替品に変えましょう。
甘味料の代替品ランキングはこちらでご覧ください。
料理するものにより、粉がよいのか、液体がよいのか代わってきます。普段作るものを踏まえて必要な甘味料を選びます。
ケトジェニックダイエットで食べていいもの|注文できるサービス
ケトジェニックダイエットに近い低糖質ダイエットは、日本で流行しています。そのため、うれしいことに低糖質な食事を提供するサービスが増えてきています。
こうしたサービスを利用することで、栄養バランスがしっかり計算されている、健康的で低糖質な食事を試せます。
低糖質な食材を利用した宅食サービスはこちらの記事でご覧いただけます。ぜひのぞいてみて、試してみてください。
低糖質ダイエットの食事では、脂質のバランスが不足します。脂質を必要量に高めるため、少しバターやオイルなどを足すといいですね。
ケトジェニックダイエットで食べていいもの|+@のおすすめ品
ほかに、ケトジェニックダイエットをしていて、個人的におすすめなのがMCTオイルです。なぜなら、中鎖脂肪酸は、ケトン体を作るのを促進してくれるからです。
効率的にからだの中の不要な脂肪を利用し、排出したければ体内のケトン体を増やす必要があります。そのために有効なのがMCTオイルなんです。
MCTオイルは、無味無臭のオイル。私は朝ごはん抜きなんですが、コーヒーにMCTオイルを入れて1日をスタートしています。
MCTオイルはからだの中で即エネルギーとして利用され、空腹感を感じなくなります。また中鎖脂肪酸は、体内に入るとケトン体に変わり、脂肪を燃焼しだします。
MCTはココナツ(ヤシ)からとれる成分の1つ。天然の安心素材です。amazonでさまざまな会社からMCTオイルは販売されています。ぜひ食材として取り入れてみてください。
ケトジェニックダイエットで食べていいものとは?|計算して食材を組み合わせる
最初の部分でも記述しましたが、ケトジェニックダイエットでは、「たんぱく質(P)」、「脂質(F)」、「炭水化物(C)」の量を把握して食事をすることが重要です。
この計算をせずになんとなく食事をとっても、ケトジェニックダイエットの食事になりません。
それぞれ個人がどの程度の総カロリー量とPFCで食事をすべきかは、個人の体格や生活スタイルにより異なります。
計算がまだの方は、こちらのリンク先で計算をどうぞ。
また、ケトジェニックダイエットのことをもっと知りたい方は、こちらの本をどうぞ。
まとめ:ケトジェニックダイエットで食べていいものとは?おすすめ食材はたくさん。利用できるものでおいしい食事をとろう
ケトジェニックダイエットと聞くと、制限が多いように感じます。ですが、開始してみると、たいてい主食となるものをスキップすればOKで難しいことはありません。
おかずを塩分控えめにして、葉ものの野菜をふんだんに使うとあっという間にケトジェニックな食事になります。
おいしいケトジェニックな食事を楽しみつつ、健康なからだを手にいれていただければと思います。
この記事が皆さんの参考になればと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
参考: